第3話
退屈な毎日に花が欲しい。
男だらけの職場で働きやすくはあったが、どうもむさ苦しい。
自分の楽しみは、土日に彼女に会えること。
それだけが他の同期に自慢できて、毎日を頑張れる唯一のエネルギーだった。
土曜日
僕は、泥だらけの装備を洗いながら考えていた例のショッピングモールに彼女を誘った。
起床ラッパが鳴る。
いつも眠そうにしてる自分が、起きて早々に布団をたたみ、鏡をみながら歯磨きをする。(この駐屯地はトイレと洗面所がセットになっていて、8人くらいで喋れる)
その光景を松村がニヤニヤしながら見ていた。
「吉野!彼女だろ!!」
歯磨きをしていた自分に松村がにぎりっ屁と朝のダル絡みをしてきた。
相手にすることもなく
「うん。松村は今日何すんの?」と聞いた。
「んー特にすること無いんだよね。ランニングしてから、パチンコの開店かな?」
・・・
絶対勝てないからやめとけって。心の中でそう思った。
朝の9時になった。外出証を当直から貰い、自分が車を止めている駐車場まで歩く。
駐車場が彼女と待ち合わせをするときの「いつもの場所」になっていた。
「吉野君!おまたせ!!」
30日後に僕を殺して @kemusi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。30日後に僕を殺しての最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます