20 結局行った



 二コラとヒロインの事が気になったので、結局例のコンクールには行ってしまった。


 分からない事ほど怖いものはない。


 というわけで、先日行った建物にまたお邪魔した。


 しかし、杞憂だったようだ。


 コンクールの様子は、良くも悪くも前回と同じ。


 二コラの演奏は相変わらずで、トラウマは健在。


 うっかりヒロインと出会ったりして、未知のイベント発生とかもなさそうだ。


「心配するだけ損だったわね」


 胸をなでおろす私は、クリスとともに帰ろうとするのだが。


 そこで彼が妙な視線を、向けていた。


 出口に向かって、私の横を通り過ぎる男性達へ。


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