次の日、亮太は特別な会議を開催することになった。部門を超えて、各現場のリーダーたちが集められた。この会議の目的は、具体的な課題を洗い出し、新たな問題へのアプローチ方法を共有することだった。

「みんな、お疲れさま。今回は部門を越えての会議だけど、私たち橋本商事にとっての新しい成長のステップになると信じている。」亮太の言葉で会議が始まった。

里美はアフターサービス部門の現状と課題をプレゼンテーションし、健一も生産部門の実情を報告した。彼らの報告から、明らかになったのは、単純に人手不足だけではなく、コミュニケーションのミスや業務フローの問題もあることだった。

中堅社員の太一は、手を上げて発言した。「実は私たちの部門でも、新しい問い合わせに対応する際に情報が乏しくて困っているんです。もう少し詳しい情報があれば、スムーズに業務を進められると思うんですけど…」

この意見を受け、営業部の美優が提案した。「それなら、新規取引先からの情報を整理して共有する専用のデータベースを作ればいいのでは？私たち営業部でその情報をまとめ、各部門に共有するようにしましょう。」

会議は活発に進行し、多くの意見や提案が飛び交った。そして、その結果として、新たな業務フローやコミュニケーションの方法が提案され、具体的な改善策が打ち出されることとなった。

会議の後、亮太は深くため息をついた。「これだけの結束力を持ったチームで、私たちは乗り越えられる。」

里美も頷いた。「確かに、難しい問題も多いけど、みんなで力を合わせれば解決できる。」

橋本商事のチームは、課題に直面しながらも、その都度結束して解決の糸口を見つけていた。それが、この会社の最大の強みだったのだ。

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