悪辣なるレプティリアン

南瓜の王冠

第一章 沼地の蜥蜴 編

第1話

人族と魔族、光と闇、勇者と魔王が対立し争い合うそんな世界。

そんな世界の辺境の辺境にある湿地帯で《群レ為ス二足ノ蜥蜴リザードマン》の子達、その内の一匹が魔石の前でアホ面を晒していた…そう私である。


群レ為ス二足ノ蜥蜴リザードマン》に転生して孵化してから三日目、虫や良く判らない肉を食べる事には種族が種族だからか本能的に忌避感が湧かなかったが…石はちょっと予想外だった。


目の前の石…恐らく魔石は色々な色があるが成体の《群レ為ス二足ノ蜥蜴リザードマン》曰く黒い魔石は好きなだけ食って良いとの事、他の魔石は一匹につき3個までらしい。


ただ、誰も黒い魔石を食べようとしない、判らなくも無い何と言うか忌避感があるのだ本能的に警報を鳴らしていると言うか…まあ私は食べるけどね。


何と無くだけど前世知識とかを元に考えると同じ属性を選べ続けるのが良いじゃ無いかと思うのだ、正直賭けだが多分系統的には闇属性の何かだろう黒い魔石に手を出す事にする。


ついでに3個の魔石は紫色の恐らく本来の闇の魔石を選んだ。

他の《群レ為ス二足ノ蜥蜴リザードマン》の子供が私をマジかと言う目で見ているが…何なら成体の方もヤベエ奴を見る目で見ているけど、弱いと多分死ぬし食べる。


因みに私のステータス?的なものがコレ。

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群レ為ス二足ノ蜥蜴リザードマン》《位階:1》

[魔素:1/100]

[魔力:7/10]

【魔法:種族】

《耐性:打:P1》《両棲:P1》

【魔法:固有】

《自己管理:PA1》


湿地帯に生息する二足歩行の蜥蜴の様な魔人種。

打撃に対してそれなりの耐性を保つ為大半の冒険者にとって鬼門と認識される強敵。

彼らの縄張りで戦うなら中級冒険者相当の力と経験がいるだろう。

食性は雑食。

《危険度:D−》

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因みにPはパッシブでAはアクティブの略だ。PAは両方の性質を持つ場合だな。

取り敢えず親指代の黒い魔石を10個程一気に飲み込む…これは…痛い、痛い痛い痛い、腹が…痛い。


しかも気持ち悪い、うぇぇ吐き気がする、でも魔素の数値が上がったんだよなあ。

あとステータスに【魔法:捕食】と《執念:P1》が増えていた。

成る程?魔石を食べると元となった魔物のスキルが手に入るのかな?10個食べて一つしか手に入らなかったあたり幾つか食う必要があるのかもしれない。


取り敢えず気持ち悪いのを耐えて全部の魔石を食べると急に意識が薄らいできた、ああ成る程進化的なあれって気を失うのね。

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