前のエピソード――第236話　新人魔法少女出張大会(バゲットサンド系魔法少女の野菜挟娘バゲット)

　新人魔法少女出張大会の午後の部が始まった。

　場所はもちろん，６番出口の隠し部屋。

「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」

「フルルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ！　スレイプニルをクリーム滑らせろ！　」

「フルルッ！　」

　青い飛行ロボットに囲まれてい魔法少女の名は、フルーツサンド系魔法少女の果実挟（フルーツサンド）娘（むすめ）フルル。

　金のツインテールと白いベストとフルーツ柄のワンピースをした、三月三日生まれの魔法少女だ。

「午後も、よろしく頼む！　」

　スレイプニルのキマは、ジョハリの魔法で復活。

　再び新人魔法少女と戦うことになった。

「新人魔法少女だからと言って、手加減はしない。本気でかかってこい！　」

　キマとフルルのバトルが始まった。

　最初に動いたのは、フルル。

　右手の五本を上に向けて、魔法を放つ。

「フルーツミックス！　」

　すると、林檎、キウイ、苺、みかん、巨峰などたくさんのフルーツが現れた。

　そして、キマの脚目がけてフルーツを飛ばす。

「うりぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！　」

　しかし、通常魔法はスレイプニルに効かない。

「ふんっ！　」

「え！？　」

「次は、我らから行こう！　神義『スレイプニルギャロップ』」

　キマは、六本の脚を交互に動かしながらフルルに向かって走って行く。

「うわ！　」

　しかし、キマはフルルの体から出た白いクリームで足を滑らせてしまった。

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……」

　キマは、またコンクリートの壁に頭を打つけて死亡した。　

　これにより、フルルの勝利。

　よって、新人魔法少女出張大会は、引き分けとなった。

「ふうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」

　フルルが起き上がる。

　そして、青いロボットの向こうにいる人間達にキマが転んだん理由を説明した。

「今のは、条件起動大魔法『泡々（ホイップ♡）の乳（クリーム）』。みんなのお願い通り、滑らせて倒したよ！　」

「おう…………おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！　」

　人間達は、フルルに大歓声を送った。

　その大歓声は、バゲットを負けないくらい大きいものである。