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 君は一気に間合いを詰めて、薄暗い陰に立つ妖術師を一刀両断にした。


 硬い物を叩き割る感触とともに、無数のガラスの破片が君の前で舞う。

 斬りかかる瞬間、君は見た。

 至近距離に近寄ったがために、角度をつけたを。


 ガラスの破片を頭から浴びて、君は前後不覚に陥る。

 そこから脱する前に、強烈な炎の嵐が君を飲み込んだ。

 次に稲妻が、次に刃の雨が。

 デッドクラウンは罠にかかった獲物に逆襲の機会チャンスをやるほどお人好しではなかった。


 魔法が止んだ時、屍はばらばらに散り、もはや原型を留めてはいなかった‥‥。


【game over】

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