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 階段を登りきって辿り着いたのは、岩山の山頂近くをくり抜いて造られた大ホールだった。天井を神殿風の柱が並んで支えているが、壁は少なく、山の下界をここから見下ろす事ができた。

 ここまで開放的だと相当な強風が吹き込む筈だが、なぜか涼しいそよ風しか入ってこない。何らかの魔術によるものだろう。


 そしてついに、君はこの城の城主を見つけた。

 壁を背に立つ、黒いローブの魔術師を。

 体格で男だと見当はつくが、その顔は道化の仮面で覆い隠されていた。

 そいつは肩を震わせ、くぐもった声で小さく笑う。


「ようこそ騎士殿。ここまで色々と苦労もあったのではないかな? それが実ってようやく会えたわけだ。そう、私がデッドクラウン。エインシェント国の真の王だ」


※もしデッドクラウンの本名を聞いた事があれば、共に記録した番号に+327した項目番号のページへ進め。


 敵の本名など知らなければ、君は敵の戯言を否定し、剣を抜く。

https://kakuyomu.jp/works/16817330663030599833/episodes/16817330663754793400

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