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薄暗い廊下はどこまでも続いている。横道は全くないので、君はそこを進み続けるしかない。
と、前方に小さな人影がゆらりと現れた。闇の中から滲みだすように。
黒いドレスを纏った幼い少女である。歳は十を少しこえた程度の、まだ子供だ。
くるくると巻いた金髪の髪。大きな青い瞳で君を見上げる。
しかし‥‥その足は宙に浮き、体は半透明で向こうが透けて見えた。
この娘は生者ではないのだ。
『父を止めてください、勇敢な戦士さま』
少女は悲しそうに訴えてきた。
『父はデッドクラウンなどと名乗り、平和な国を自分の憎悪で覆い尽くそうとしています。邪悪な魔術に手を染めたせいで王国を追われた事を、父はずっと恨んできたのです』
この少女はデッドクラウンの娘らしい。
しかし父の打倒を願うとは‥‥。
『現王とそっくりな身代わり人形を造れてしまったせいで、父の恐るべき復讐は実行されました。これを止められるのは貴方だけなんです』
そう言うと、少女の霊は頭につける装身具を君に差し出した。
『このサークレットを身に着けてください。父の邪悪な魔術を跳ね返すための物です。もはや望みは貴方に託すしかありません』
少女の大きな瞳が涙で滲む。
・サークレットを受け取り、装備する。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663030599833/episodes/16817330663741731951
・断る。
https://kakuyomu.jp/works/16817330663030599833/episodes/16817330663741821999
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