【打ち切り完結】死に戻り闇属性の偽王女は未来を諦めた
アイズカノン
第1話 繰り返される『物語の始まり』は輪廻の通過点
『今日がお前の最後だ。』『また裏切ったのか!?。』『お姉様もうやめてください。』『お前の悪事もそこまでだ。』『まだ変えられる未来はあるはずです。』『私はもうこの手で家族を失いたくありません。』『これで終わりだ。最低最悪の偽王女。』『さようなら。』
っ……。
夢……。夢か……。
……。
違う……。
現実か……。
私は……。
そうか……。
これから未来で最低最悪と言われる偽物の王女。
《フィーア=ラスティ=ノーファイド》。
またこの時間に戻ってきたのか……。
とはいったものの……。
特にやることもない……。
何千……。何万……。もう数えるのも飽きるくらいにこの時間を繰り返している。
もう疲れた……。
そうだ。いっそうのことここで1回死んでみるか……。
失敗しようと成功しようとまた繰り返すだけ。
いつくかの試行回数の一過程にすぎない。
その前に私は闇属魔法の一つ【空間歪曲】を使ってお義父様……陛下の部屋に手紙を置いた。
これは私が亡くなってからの保険。
今後の未来には彼女の血と才とあのお人好しの性格が必要だから……。
ことを済ませた私は自室のベッドに寝転がって、局所的瞬間大火力魔法の魔方陣を展開。
これは全ての……ありとあらゆる……理すら超越した力で、微かな例外も無くありとあらゆる万物を消滅させる極点魔法。
【▂▅▇█▇▅▂】。
これでもう私の物語がようやく終わる。
もうあの辛い日々を……。
確定した未来も……。
何もかもやらなくてすむ……。
だから……。
「おやすみなさい……。」
――――――
ゴーン……。ゴーン……。ゴーン……。ゴーン……。
鐘の音が聞こえる……。
これは創聖の……。
でも彼女がこの力を覚醒させるのはもっと先のはず……。
ではいったい誰が……。
――――――――
「はぁ……。」
目を覚ますと……。
そこはしってる天井だった……。
「すぅ……。すぅ……。」
傍らには見知った顔の少女……。
(なんで彼女が……。あぁ……。あの手紙……。読んでくれたのか。陛下……。)
私が手紙に書いたのは、私が私の母親でもある元王宮所属の侍女が陛下の子供をわざと取り違えた事。
そして取り違えられた子の居場所と名前を。
そう彼女は陛下の本来の家族で、この国の未来を担う、皆の愛する王女なのだから。
その子の名は。
《クラウディア=ラスティ=ノーファイド》。
彼女こそ神に愛されし申し子。
そしてこの物語の主人公なのだから。
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