はれた夜に君と乗りたし月の舟

※はれたよに きみとのりたし つきのふね


「半月が良く見えるね。もしかして、他にも何か知ってる?」

「半月の呼び方? 分かるよ。上弦の月、弓張月ゆみはりづき、あとは、月の舟とか」


「月の舟! 素敵だね」

「うん、素敵な呼び方だよね」


「舟、かあ。本当に乗れたらいいのにね。一緒に」

「……うん」


一緒に、舟。

舟だと、ヨットとか? 無理だ。手こぎボート?


もしかして、船でもいいのかな。

ランチクルーズとか、誘ってみてもいいのかな?



※月の舟、も上弦の月と同様、半月のことです。


はれた、に、晴れと張れを掛けました。

晴れた夜と、月の舟とも呼ばれる半月に、帆を張って。


舟の形と半月が似ていることから月の舟と呼ばれたらしいので正確には月の舟は帆掛け舟ではないかも知れません。

句中の人物が帆を張った舟を連想した、とお考え下さい。



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