第16話

というわけで、俺の部屋に直通。

ベットに腰かけて話す。


「昨日寂しいって言ってたから」


「…あ、ごめん。たまに、そうなるときあって」


「うんうん。気にしないで」


「すごい自分が嫌になって…でも、友達が…話し聞いてくれて」


「そっか。よかった」


「うん、…俺」


辰巳には話せた。だから、少しなら、話せる。


「この足、事故で怪我して…切るしかなくて。もう治ってはいるけど…たまに痛くなる。それが不安で…俺だけこんな思いしてるのかなって思って…辛くて」


「そっか。話してくれてありがとう」


「みなみがいてくれて、安心できる」


「じゃあギュってしようか?」


「え?」


「春くん、触られるの嫌?」


「え、嫌じゃない…」


「えい」


きゅっと抱きしめられた。これで2回目だろうか?


「みなみがいると、安心する」


「私も、春くんがいたら嬉しい」


「…ありがと」


言えた。よかった…!


「さて!手を繋いでみようか」


「あ、うん?」


上に手が載せられた。


「触っちゃった」


「うん…」


「春くん、手が大きいなぁ」


「そうかな。みなみは…なんか、こう、柔らかい」


「そう?」


「うん、女の子って触ったことなくて…」


「触る?ほっぺとか~」


「いい、の?」


「うん」


「なんだろう、男とは違うね、肌の感じ?」


「そう?」


「あと、なめらかだね」


「春くん。足、見たい。いい?」


「…うん」


てゆーか。なんか恥ずかしいな。下着だし?


「こうなってるんだ…へぇ。知らないことばっかり」


「…そ、そんな見ないで」


すぐ着替えた。みなみは残念そうにしたけど、俺はもう恥ずかしすぎて無理。

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