第51話 ※おナスと希の懲罰
十九時過ぎに帰宅すると希が言ってた掲示板が気になったのでノートパソコンを開いて確認する事にした。
【このJK】先輩とホープのウイラブダンジョンについて語るスレ2【凄すぎん?】
このスレッドはダンチューブチャンネル『先輩とホープのウイラブダンジョン』について語りあうスレです
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荒らしお断り
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225.JKラブな名無し
お前ら何気にこの二人の探索階層がおかしいって思わないのか?
226.JKラブな名無し
た、たしかに二人で十層で狩りしてるよな
先輩ちゃんのバッティングフォームがやばい
227.JKラブな名無し
あの金棒って重さどれくらいなんだろ。ウオーミングアップで振ってるときは『ブン』って風切り音出てたけどメチャ重そうに見えるんだよな
228.JKラブな名無し
あの武器は協会データベースにあった『オークの金棒』だと思う
ちな、お値段五百マソ円(納品価格)
229.JKラブな名無し
mjk買えば一千万円って事か……
230.JKラブな名無し
重さは十五キログラムだな
231.JKラブな名無し
な、なんだと……
もまえら十五キロの鉄の棒で風切り音出せる?
232.JKラブな名無し
ミリ
233.JKラブな名無し
ありえんな
先輩ちゃんアマゾネス過ぎ
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321,JKラブな名無し
それより前回まで声だけ出演だったホープちゃんカワユス
322.JKラブな名無し
見事なまでにいろいろスモールだよな
323.JKラブな名無し
でも短槍とナイフの二刀流かっけー
324.JKラブな名無し
ナイフは協会データベースのダンジョン鋼ナイフっぽいけど白いランスはデータベースに載ってないな……高級そう
325.JKラブな名無し
未登録アイテムだとしてどれくらいの価値なんだろ?
326.JKラブな名無し
重さによるけど軽くて丈夫な武器だとしたら心愛ちゃんの金棒よりは高額っポ
327.JKラブな名無し
合法ロリ最高
328.JKラブな名無し
おま……何をもって合法って言ってる
普通にJKはアウトだろ
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455.JKラブな名無し
あの豚汁一杯1万ウォンまで出せる
456.JKラブな名無し
コックコート姿の先輩ちゃん、狩りと違って結構丁寧に説明してくれるギャップ萌え
457.JKラブな名無し
豚汁ってあんなに綺麗な料理だっけ?我が家の豚汁はグッチャグチャだz
458.JKラブな名無し
それはお前の母ちゃんの料理スキルの問題かと……
うちもグッチャグチャ
459.JKラブな名無し
動画編集担当のヒナちゃんもキャワゥィ
食事シーンにソソラレル
あの唇に癒されたい
460.JKラブな名無し
459>通報案件っぽ
材料費計算してみた。ダンジョン産のサツマイモで千五百円分、ダンジョンキノコで千円分、ボアの高級霜降り肉で二千円分その他の材料は二百五十円相当だな。出来上がりの分量的に四杯分として一杯当りで材料費が千二百円はかかってるな。
プラスJK手料理なら一杯五千円が妥当なラインか
455>ウォンなら五万だな
461.JKラブな名無し
五千円……タバコをやめればなんとかなるな
動画に書き込めば食べさせてもらえるのか?
462.JKラブな名無し
普通に無理だろ
463.JKラブな名無し
てかさ、先輩ちゃんの料理してるキッチンスタジオがやたら本格的な件どうよ
どうみても業務用の調理器具がガッツリ並んでるz
464.JKラブな名無し
それ、もれも思った実は先輩ってお嬢様なのか?
465.JKラブな名無し
お嬢様がダンジョン探索するか?
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うーんどうなんだろ? この反応ってヤバい気もするけどこれくらいだと普通にちょっと強い探索者程度かな?
でも……動画の中では私、『先輩』って希の呼び方がそのままダンチューバーネームになっちゃってるんだ……自己紹介的なのを全然してなかったから、しょうがないのかな?
希のホープもそのまま英訳とか安易だね。
日向ちゃんのヒナちゃんは一番まともっぽいかも。
うーん本名でやるわけにはいかないしなぁ……
杏さんにも動画見てもらって意見聞いてみようかな?
さってと今日はおナスだよね、とりあえず日向ちゃんに『今から料理始めるよ』って電話で伝えて献立を考えることにした。
麻婆茄子もいいけど、今日は揚げ浸しがいいかな?
お茄子大きいし両方作っっちゃおう。
日向ちゃんが到着したので早速料理を始める。
まずはお茄子を乱切りにして、ボールにお水と焼きミョウバンを入れて一時間ほど浸して置く。
これをするかどうかで、お茄子独特の口の中に残るエグ味が無くなって、お料理をした時の色も綺麗に紫色が残るんだよ!
待ってる間に日向ちゃんの持ってきた新作動画のチェックをした。
「心愛先輩、十層ボスのミノタウロスを倒すところが動画で出せないから十一層の動画への繋がりがちょっと不自然じゃありませんか?」
「うーん……そうだねぇ。次の探索で魔法なしで倒すところを撮影するからそれまでアップは待とうか?」
「魔法無しでも倒せるんですね……解りました。じゃぁダンジョン動画は保留で、スープカレーの方だけアップしますね」
「それでお願い」
お料理を進めちゃおう!
揚げ浸しのお出汁を作ろう。
『デリシャスポーション』をお玉に五杯と、濃口醤油を一杯、味醂を一杯をお鍋に掛けて一煮立ちさせて、火を止めてから輪切り唐辛子を一つまみとごま油を、お玉一杯加えて冷まして置く。
これだけでいいから簡単だよね。
次は、麻婆茄子だ。
ボアのお肉を丁寧に包丁でたたいてミンチにして、同じようにみじん切りにした、にんにくと生姜を中華鍋で炒める。
この時の油は、お料理本ではごま油って書いてあるけど、菜種油の方がお勧めだよ、理由は炒めるのにごま油を使っても、香りはすぐ飛んじゃうし、無駄に高くつくからね。ごま油の香りを楽しみたいのなら、出来上がる直前に少量のごま油を加えると、香りも良くて美味しくできるよ。
お肉に火が通ったら、余分な油を捨てて豆板醤を加える。
全体に豆板醤が絡まって来たら『デリシャスポーション』を加え甜麺醤とお醤油、砂糖、お酒で味を調える。
お酒は私的には中華料理の時は紹興酒が一番合うと思ってるよ。
ここに花椒を加えて香りを高めるの。
ミョウバン水から取り出したお茄子の水気をきって高温でさっと揚げる。
それを、中華鍋に入れてスライムゼリーを加えてとろみをつける。
このタイミングで香りだしのごま油も加えると出来上がり!
お皿に入れて、白髪ねぎと糸切り唐辛子を飾ると、色も綺麗な麻婆茄子だよ。
揚げ浸しも冷ましてあったお出しに、揚げた茄子を入れてそのまま冷蔵庫の中でゆっくりと味を浸み込ます。
この時にお出汁の温度が高かったりすると、折角のお茄子の綺麗な色が飛んじゃって、茶色い見た目の悪いお料理になるから気を付けてね。
冷蔵庫で三十分程かけて冷ましたら、お皿に盛り付けてトッピングは糸ガキの鰹節がおすすめだよ。
さぁ実食!
日向ちゃん用の料理も勿論一緒に作ってあるよ。
まずは熱々の麻婆茄子から、アイテムボックスは本当に便利だなぁ。
ご飯と一緒に食べるともう最高!
次は、お茄子の揚げびたしだねぇ。
お茄子が、美味しいお出汁をたっぷりと吸い込んで、滅茶苦茶美味しいよ。
「先輩、今日の料理も凄い素敵でした。私食べ過ぎで太っちゃいそうでヤバいです」
「その分しっかりと運動しないとね」
「はい! でも先輩、私陸上やってるじゃないですか」
「うん、そうだったね」
「ダンジョンで狩りを始めてから明らかに順調にタイムが伸びてたんですけど、これってやっぱりダンジョン効果なんですよね?」
「うん、間違いないと思うよ」
「だとするとそのうち競技会に出れなくなっちゃったりするのかな?」
「すぐには無いと思うけど、その可能性もあるかもしれないよね。私がこの間、野中先生に頼まれて体力測定をさせられたら結構ヤバイ数字になってたから……」
「先輩ならそうでしょうね……どうしたらいいのかな?」
「なってみなけりゃわからないけど、ダンジョンで狩りをした人としてない人で競技を分けるとかになるかもね。その場合はダンジョンで実力を上げるのもトレーニングのうちって言う判断とかになるかも」
「そっかぁ私もまたダンジョンの狩り始めようかな?」
「それはあくまでも自己責任だから私がどうしろとかは言えないかな」
「わかりました。今日もごちそうさまでした!」
日向ちゃんが帰って行くとさっきから目の前に広がっている画面に目を移した。
『セレクトスキルの選択権を取得しました』
【土魔法】
【風魔法】
【雷魔法】
【シークレット】
ん? シークレットってどんな感じかな? 鑑定してみよ。
~~~~
【シークレット】
様々な隠蔽が出来るようになる。
忍び足 LV1
隠密行動 LV10
追跡 LV30
インビジブル LV100
ステータス隠蔽 LV20
~~~~
便利だけど、今は杏さん以外は【鑑定】で私を視たりできないし、後回しでいいかな?
【風魔法】にしておこう取得っと。
『セレクトスキルの選択権を取得しました』
【土魔法】
【雷魔法】
【シークレット】
【並列魔法】
あ、これって魔法が同時発動出来たりするのかな?
~~~~
【並列魔法】
魔法の同時発動が可能となる。
魔法をイメージしてホールドして置き、同時に発動させる。
レベルに応じて同時発動数は増加する。
LV 1 二種
LV10 三種
LV20 四種
LV30 五種
LV40 六種
LV50 七種
LV60 八種
LV70 九種
LV80 十種
LV90 十一種
LV100 十二種
~~~~
これは、かなり使い道がありそうだね。
取得しておこう。
◇◆◇◆
「せんぱーい、おはようございますー」
「希、朝は出入り禁止って言ったよね?」
「先輩の匂い嗅がないと、私の朝はやってこないんですー」
「外で大声で恥ずかしい台詞言わないでよぉ、早く入りなさい」
瞬間的に浄化を使って、さっぱりしたよ。
「先輩、浄化禁止です。折角の先輩成分がパワーダウンしちゃいますよ」
「なんで、希はそんな朝から全開で変態行為に走れるの?」
「先輩へのLOVEだけです」
「怖いわ!」
「先輩、お茄子はもう使っちゃったんですか?」
「うん使ったよ」
「あんな大きいの私でも無理ですよ?」
「希、一回死んで」
問答無用で、ステータスオール1にしてみた。
「先輩……ゴメンなさいもう言いません」
「今日は探索に行くまでそのまま過ごしなさい」
「酷いですぅぅうう」
「知らない。オール1でもダンジョンに行って無い普通の人と同じなんだから問題無いでしょ」
ん? どうなんだろダンジョンに行ってない人は、オール1なのかな? オール0なのかな?
一パーセントと言えども、極限の記録とか狙ってるアスリートには結構大きいよね?
後でダンジョン行ってない人見てみよう。
「希、辛いの苦手だよね?」
「あまり得意じゃないですけど、先輩が作ってくれた料理なら何でも食べますー」
「そう、じゃぁ辛さマシマシでこれ食べさせてあげるね」
「マシマシじゃなくていいですぅ」
「風魔法、覚えました! あざぁあす」
「どこの体育会系だよ、魔法少女っぽさが全然無いじゃん」
「でも先輩の料理って本当に色が綺麗ですよね」
「お料理って味は美味しくて当たり前だからね。美味しさはまず見た目で八割決まるんだよ」
「それって先輩のお父さんが言ってたんですか?」
「そうだよ」
「うちは食べ物はまずお腹がいっぱいになるかどうかが基準だから、なんかカルチャーショックですよ」
「希ももう十分高額所得者の仲間入りするし、その辺は今から少しずつ、お母さんや弟君もいい思いさせてあげなさいよ」
「先輩ぃいい朝から涙出てきました」
「じゃぁ学校行くよ、ステータスは放課後までそのままだからね」
「そんなぁあ」
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