第2話 宝くじの日/『落選』
「貧乏でも……妻と出逢えたことは、宝くじに当たったようなものだ」
実際に当選金を手にした俺よりも幸せそうな顔で笑った。
「おかげで二人の子宝にも恵まれ、悔いなくあの世に行ける」
人間不信になり、孤独で惨めな俺は、すり替えて懐に入れたことを墓場まで持っていくと誓った。先に見送る病床で。
◆9月2日は「宝くじの日」/2023年9月2日作
#140字小説『落選』
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