星降る街で

第272話出世した弟

弟が1番苦労した。

だから、1番目出世した。

マイホームも建てて、数万円相当の御歳暮を送ってくれた。

僕も病気さえしなければ、今は手取り片手では済まなかったろうに。

病気で全てを失った。家族は別居を提案し、お金の無い母の面倒を見て、負の遺産は全部僕に来る。

お陰様で、嫁さんが頑張っていて、月々数万円で離婚では無いが、養育費をわたしている。

一人暮らしじゃなければ、母の面倒はみる事が出来なかったであろう。

ま、良い風に取らなければ、残酷過ぎる。

今日から千茶が来る。これも、夫婦同居していたら出来ない事。

日曜日、きよめ餅を買い、御歳暮とする。弟のお義父さんは、きよめ餅が好きだそうだ。

僕も好きだ。

だめだ、色々考え過ぎて吐きそうだ。

自分を責めるな！と、言うほうが無理なことだ。全ては僕の病気の仕業なのだから。

午前1時39分。

1日をスタートさせよう。