第137話ワーキングプア

働いても働いても貧乏だ。母さえしっかりしていれば、こっちは余裕なのだが。

嫁さんに金を渡して、自分の生活でやっとなのに、毎月母にお金を渡している。

返す、返すといいながら6月からは渡す一方である。

だが、母は贅沢している理由ではない。

ちゃんと自炊しているし、服だって古着屋で買い、500円のズボンを見せてこれは良いでしょ?とか会話している。

馬鹿な父親が、普通じゃない死に方をしたので、捜索に協力した全ての方にお礼をして、葬儀代は300万円にも及んだ。

そのお金は支払ったが、農家で作った負債を母は返済している。

後2年で完済らしいが。

はぁ〜、働いて家族3人分の生活費を稼がなくてはいけない。

嫁さん方は、別居の時の約束で3万円だが母も2万円ほど、渡さなくてはいけない。

嫁さんは別だが、母は働いても働いても貧乏だ。

その影響で僕まで貧乏だ。


今日財布の中を確認すると、2万5000円あったはずなのに、1万1000円しか無い。

今日の飲み代と、タバコ代と母に渡したからだ。

11月は返して貰わなくては、苦しい。

僕までワーキングプアになっている。

借金はしょうがないけど、もうちょっとしっかりしてもらわないと困る。

馬鹿だから、今になって過去に借りた親戚から借金の返済を言われて、一変に生活がくるしくなった。

それは、今月で完済したが。

こんな家庭に生まれなかったら、大学卒業出来たのに!

3つバイトを掛け持ちしたが、足りなかった。

手をつけまいと決めた、お金に早くも手を付けそうである。

今月は、もう呑み屋に行けるか?

分からない。

夜中に頭を悩ませている。

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