呪い呪われ、恋焦がれ

水鏡月 聖

第1話 序文

 ――人を呪わば穴二つ


 他人を呪えばその呪いは自分に帰ってくる。

 その昔陰陽師は相手を呪う際、呪い返しに逢うことを想定し、相手と自分の入る墓の穴、二つを用意していたという。

 つまり、生半可な気持ちで相手を呪うようなことをしてはならないという戒めだ。

 返して言えば、その覚悟のある人間にしてみれば、単なる等価交換に過ぎないともいえるだろう。

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