第45話 遂に姉妹ですわ!
「は、初めまして...。高橋美里と言います。旦那さん...ロバート陛下にはとてもお世話になっています...」
「あら、そんな緊張なさらないで?それに聖女様ですもの、わたくしに敬語なんて必要ないわ!ふふ、恋愛小説に興味があるのかしら?聞きましたのよ、よくこの人と盛り上がってるって。
わたくしたちは同士ね。ふふふ。
今度エレオノーラとシルヴァ夫人と四人でお茶会をしましょう。ええそれがいいわ。それと買い物ね。この前の予定はつぶれてしまったのでしょう?エレオノーラは薔薇の様だけれど、貴方は白百合ね。ああ、花を愛でるのは私の生きがいだわ。この人が花を好きでなかったら王家になんか嫁いでなかったわ!ふふふ。楽しみね。」
風雅に扇子で口元を隠しながら親しげにマシンガントークを仕掛けてくる妙齢の美女はこの国の王妃、エルザ・ド・ローエンベルク。
流石国母、このトークスキルであらゆる条約を呑ませたのか...なんて思っていると...。
「フィル!お前にもやっと春が来たと陛下と殿下に聞いたぞ!兄さんは心配したんだぞ!なぜこの兄に先に言わない!水臭いじゃないか!」
「.........改めて宰相殿、今回はご配慮ありがとうございます」
「兄上か兄さんだろ~兄さまでもいいぞ~」
フィリップさんによく似たシルバーの髪に切れ目の美形が凄い絡んでる。
「フィリップさんとお兄さんは仲が悪いのかと勝手に思ってました」
「みさと、あれは病気よ。公私はギリギリ分けられているけれど、病気よ。あればっかりはフィリップ様に同情するわ」
エレオノーラ...酷い...。
「ほれほれ、座れ座れ。ほれ、シルヴァ夫妻も座るのじゃ。お主達には重大な話があるのでな」
「「…......」」
完全に顔を真っ青にしているエレオノーラのご両親。それと両極端なのが...。
「あ、イルマ。この後あれするのでしょう?ごめんなさいね。貴方に任せるのが手っ取り早いのよ。......ええ、いいわ。徹底的に...。このクッキー...買ってきたの?褒めてあげるわ!ほら、あーん」
両親を見てすらいないしイルマとアルマにクッキーあげに行ってる。
「陛下、実は先程公国との条約を締結して帰ってきたところでして...。魔通話で大枠は聞いているのですが...」
「ああ、エレオノーラに非はない。安心するといい。しかし、聖女の身を守るためとはいえ家と貴族を巻き込んで騒動を起こした...。お咎めなしとはいかんな」
「あら?これあそこの新作なの?あそこの職人は頑固だけど腕は確かね。ウィンクしたらおまけしてもらったの?す、凄いわねイルマ...」
エレオノーラは両親のピンチに気が付いてない...。
「陛下、エレオノーラのした事で咎(とが)があるなら...私にもあると思うんです...」
「ロバートさんとは呼んでくれんのか?これでは軽くなるはずの罰も軽くすまんなぁ~」
「父上、王なのですから冗談では済まなくなります」
最早両親より流行りのスイーツに夢中のエレオノーラの代わりにカスパール殿下がフォローしてくれる。
「お主がワシの後をサッサと継いでくれれば解決なんじゃがな。
してシルヴァよ、聖女の身元引受人になってくれんか?ランギエールでもいいんじゃが、将来を見越して後ろ盾は多い方がいいじゃろ。
エレオノーラも姉だと言っておるし、これを持って落とし前としようかと思っておったのじゃ」
少し考える様に視線をずらした後、シルヴァ夫妻は私を見て...気まずそう...?私何かしたかな?
「聖女様が我が家で良いとお考えなら構いません。恐れ多いとは思いますが、エレオノーラも喜ぶでしょう」
こうして決まった私の新しい家...新しい家族。私とエレオノーラは名実ともに姉妹になった。お咎めが投獄とかじゃなくて本当によかった。
「偶にで良いからこれからも庭園に遊びに来るんじゃぞみさと殿。もうヘンリーと二人では腰がしんどくて仕方ないわい。なあ、ヘンリー。」
「ええ、そうですな陛下。みさと嬢、御迷惑でなければ是非。わいの愚息も喜んで付いてくるでしょう。
フィリップ、お主は殿下と聖女を守る剣として役目を果たせ。手抜きは許さん」
ヘンリーさんは実の息子への当たりが滅茶苦茶強いな...なんて思ってしまった。
しかし、庭で作業していると頻繁に二人の自慢が出てきていたので親子仲は悪くないはず。
「決まったかしら?あ、フィリップ様。お忙しいようならわたくしがみさとの護衛をしますのでいつでもおっしゃってくださいませ。魔術院の力の見せどころですわ!」
「……絶対ありませんが、国家プロジェクトが止まらない程度にしてくださいね。お願いしますねエレオノーラ嬢。
ああ、みさと嬢。魔術院に一度遊びに行かれたらどうでしょう?エレオノーラ嬢の働く姿が見られますよ」
「あ、私エレオノーラの職場...邪魔じゃなかったら、少し見てみたいかも...。なんだか凄く頑張ってる頑張ってるって聞いたよ?」
エレオノーラはその魔術院という所を監督しているのだそう。私より三つ年下なのが信じられない。
「え!あぁ~...勿論ですわ。みさと発案のプロジェクトも沢山...そのぉ.........い、異世界の知識が非常に重要なのですわ!なのでみさとにも手伝ってもらうのだわ!ええ、そうしましょう!」
エレオノーラがフィリップさんを睨みつけながら許可をくれた。
色々あったけれど結局陛下への謁見は無事終わり、心配していたエレオノーラ達の処遇も私だけ心配していただけだった。陛下やフィリップさん達が上手く収めてくれた。本当によかった。
「ほら、口を開けなさい。美味しいわよこのクッキー。ほら、あ~ん」
「...殿下、婚約者の手綱を握ってください」
「ん?はは、無理だよフィリップ。僕はフィリップを応援してるよ」
多分しばらくはこのまま私の周りは騒がしいままなんだろうなって思う。嬉しいなぁ...。
-------------------------------------------あとがき-------------------------------------------
次回はちょっと閲覧注意?というか残酷なシーンがありますが出来るだけソフトな仕上げにしようと思っています。
そういうシーンがちょっとでもダメな人もいるかと思うので、次々話で簡単なあらすじを載せるつもりです。
ただ、本当にソフトに書くつもりなので基本誰でも読めると思います。
誰が可哀そうな目に合うんでしょうね...。
ただ、次回の視点は...意外なあの人...そこも注目ポイントかもです。
次回もお楽しみに!
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