(激・新)彼女は義妹ですがNTRたみたいです。なので俺は真相を確かめる事にしたのだが.....?

アキノリ@pokkey11.1

(真)第一章 絶望の果てにある希望

世界が終われば良いのにな

第1話 天秤が傾く時

☆星空瞬サイド☆


御伽話とか。

そういう感じで俺達は幸せになるものと思っていた。

だけど現実は違った。

俺は絶望を受け入れる事が出来ず。

精神がやられた。


「.....何でだよ.....流星!!!!!」


俺は絶望の果てに.....涙を流す。

その涙は真珠になりいくつもの水滴になり。

ベッドに吸い込まれる。


悲しかった。

悔しかった。


そしてあまりに絶望的すぎて。

俺は何も考えられない。

あり得ない。

気持ち悪い感じだ。


「.....浮気とか.....愛していたのに。.....義妹だから嫌だったのか?それならそう言ってほしいんだが」


枕を殴りつける。

ボスボスボスボス、と。

ホテルに連れて行かれている姿。

それも俺の幼馴染の兄の安藤鞠(あんどうまり)さんと一緒に、だ。


俺は浮気相手も最悪すぎて脳にダメージが及ぶ。

視界が揺らぐ。

どうしたら良いのだろうか。


「.....復讐してやる。.....絶対に許せない」


こんなに.....2年近く想っていたのに。

裏切られた。

時間は全て奪われた。


時計の針は元には戻らない。

そんな事を思いながら俺は流星に復讐する事にした。

アイツが帰って来たら.....絶対に。

思いながら足元にあった流星へのプレゼントを蹴り飛ばす。

忌々しい!!!!!


「.....クソッ!!!!!」


俺は激昂しながらマジに頭を抱える。

大暴れした。

そしてペン立てとか倒してから。

教科書を叩きつける。

何でこんな裏切りを!!!!!


「くそう.....何でだよ」


そして号泣する俺。

膝を抱えて涙を流しながら荒れた部屋を見渡す。

そして俺は床に拳を叩きつけて出血してから.....そのまま外に飛び出す。

玄関に鍵をかけるのを忘れたが。

直ぐに帰るつもりだ。


「.....ははははは!!!!!バカだなぁ!!!!!」


狂いたかった。

アイツの事を心底愛していたのに。

なのに全て裏切られた。


2年が無駄になってしまったのだ。

この怒りをどうしたら良いんだ。

そう思っていると土砂降りになってきた。

いきなり、だ。


俺は、雨に唄○ば、みたいな感じで雨を全力で受け止める。

だけどそんな晴れやかな気分じゃない。

クソッタレだ。

マジにクソッタレだ。

世界が終われば良いのに。


「.....ははは。インフルエンザにでもなって死にたいわ」


そんな事を呟きながら通行人に構わず跪いてから号泣する。

そして地面に拳を叩きつけて水飛沫を感じる。

もう良いや。

死んでやるよマジに。

そう思っていると安藤陽毬(あんどうひまり)の声がした。


「瞬くん?」

「.....お前.....陽毬?」

「な、何で?何をしているの?そんなの。風邪引いちゃう」

「.....良いんだ。死にたいから」

「そんな事言わないで?.....何があったの?」

「放って置いてくれ!!!!!俺はもう良いんだ!!!!!」


栗毛色のボブ。

そして栗の形の髪留めをつけている幼馴染。

俺は絶叫しながら駆け出す。


だがその肩を陽毬が掴んできた。

それから涙を流す様な感じで俺を抱きしめる。

濡れちまうぞ!、と言うが。


陽毬は、落ち着いて。何があったの、と冷静に聞いてくる。

その特徴的な栗毛色の髪の毛が濡れていく。

足元に傘が、持っていた物が落ちる。


「お願い。何があったの。私には話して」

「陽毬。俺は悲しいよ。.....マジに悔しいよ。.....愛していた女性に浮気されたし」

「そっか。流星ちゃんだよね?」

「そうだ」

「だったら先ずは私の家に来てくれない?お話がしたいな」

「何でお前の家なんかに.....!!!!!」


良いから来なさい、と母親の様に俺の腕を掴んで優しく引っ張って行く。

それから傘を広げて俺に傾けてくれた。

俺はその事に涙が出てくる。

そして俺は唇を噛んでから、すまない。酷い事を言って、と涙を拭った。

それから、御免な。取り乱して、とも。


「それだけショックな光景を見たって事だよね?それだったら当たり前だよ。そうなって。でも嬉しかった。.....瞬が話してくれて」

「.....」


それもお前の兄と浮気しているとは到底言えなかった。

そもそも俺にはそんな根性はない。

確か陽毬の兄は追い出されているのだ。


仕事をしないから、家族に暴力を振るう、とかで。

俺はその事を思い出しながら目を逸らす。

どうしたものか.....話すべきなのか?

いや.....。


「手からも出血してるよ.....痛いでしょうに」

「ああ。取り乱した」

「直ぐに治療しないと」

「大丈夫だって。全然な」

「.....ダメだって」


何か複雑な顔をしながら陽毬は俺を見てくる。

俺はその顔を見ながら俺も複雑な顔をする。

まるで何か心が折れた野郎に接する顔だ。

有難いけど.....何だか恥ずかしかった。

馬鹿だな俺。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る