第2話 ダンジョンは慎重に


 こちらは聖女組。

「なんでスバルを追い出したの!」

「あちらから言ってき「嘘!私は分かるんですからね」ぃ、今すぐ、探してきます」

 もちろん聖女にそんな力はない。ただのハッタリだったが上手く行った!

 ハヤトがそんな簡単に出ていくようなバカではないと思ってる。実際のところは違うが月見は私を置いて出ていくようなことはしないと思い込んでおりこのようなことになっている。


 王都広く、隼人の髪色は黒でく茶髪なのでそう簡単に見つからない。冒険者ギルドに顔を出したのも登録の時の一回のみだ。

 昼はダンジョン、夜は寝ているので基本誰とも交流がない。

 そんな中、探し回ったがでてこないので仕方なく他の街に行ってしまったと伝えた。

「それでも探し出しなさい!隼人を追放したのは分かってるんだから!」

 ついには王都から近くの街まで捜索が始まり似た男が死んでいるのが発見された。


 これはまずいと王様は探すのをやめさせなかった、死んでいる人間を探して回ってると嘘をついて聖女、月見に嘘の誠意をみせる。



  ♦︎



 俺のレベルも上がりいまは9階層でレベル上げをしている。


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皇 隼人スメラギ ハヤト 17歳

レベル21

職業 剣士   レベル13

   拳士   レベル9

   シーフ  レベル0

   魔法使い レベル0

   商人   レベル0

スキル ジョブシステム

    スラッシュ

    身体強化

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初級ダンジョンは10階層まで、だからここでレベルを上げ、ボスに挑むのだ。

「もうちょっとレベル上げてからがいいかな?」

 9階層はダンデウルフだ、そこそこ強いので予備の剣まで使って倒している。

 魔石と毛皮が高く売れるのでそれなりに懐も暖かい。

 明日10階層に挑むと決めてこの日は夕暮れになるまでレベル上げに勤しんだ。


 次の日は快晴で清々しい気分で10階層へ挑む。10階層はドラゴンだ。一番弱いとされているグリーンドラゴン。

 ハヤトは獰猛な笑みを浮かべグリーンドラゴンに逼迫するが噛みつこうとするドラゴンをするりと避けて首を押し斬る。

 こうして初級ダンジョンを制覇したハヤトは他のクラスメイトより断然速いスピードで強くなっていった。

 ドラゴンのドロップは大きな魔石と鱗、そして剣だった。宝箱からは数枚の銀貨とスキルオーブというものが入っていた。身体強化のスキルオーブで、もう覚えているハヤトにはいらない物だったので売ることにした。


「おお、初ダンジョン攻略おめでとう!」

「あ、ありがとうございます。それでこれ売りたいのですが」

「身体強化のスキルオーブか!高値で売れるぜ」

「はい!」

 金貨十数枚と換金して次は中級だと王都にある中級ダンジョンへと向かう。その前に防具だな。防具屋に持っていくと怒られた。整備もろくにしないで使っていたからだ。整備の仕方と武器の研ぎ方などを習い、新しい防具に身を包みやはり金貨が飛んでいく。

「これでもサービスしてやってるんだから死ぬんじゃないよ!」

「はい!」

 王都の中級ダンジョンは外にある。外に出て東に向かい中級ダンジョンは入っていく。

「よし!気合い入れて頑張るぞ!」

 1階層はポイズンスライムだった、触らなければどうってことない。

 核を潰して魔石とスライムゼリーをバックに入れる。ふと倒れている人がいてポイズンスライムが群がっているのを発見し、ポイズンスライムを倒して救出する。解毒薬は持っているので飲ませると可愛らしい女の子である。

 外に出たら気がつくまで外のおっちゃんに預ける。俺は食い扶持を稼がないといけないからな!

 2階層はポイズンラット、中級は毒持ちが多く解毒薬はそれなりに持ってきてある。

 噛みつき攻撃をアッサリ交わして斬りつける。倒れたポイズンラットは魔石と皮をドロップする。 

 これがまた良いお金になるんだからたまんないね。

 剣士もいよいよ20レベルになる。

 他のジョブも上げたほうがいいだろう。スキルはそのまま使えるようで今覚えているのが剣士のスラッシュとパリィ、拳士の身体強化と掌底だ。次はシーフにするかと思いジョブチェンジすると最初から気配察知が発動する。

 これはいいと、バックアタックでどんどん攻めるそして一気にレベル10上がり、危機察知を覚えた。

 今日はここまでと、汗を拭いて上に上がっていくと、女の子が目を覚ましていた。

金髪で背の低い可愛らしい女の子だ。

「あの、ありがとうございました」

「いいよ、気にしなくて」

 なけなしの銀貨であろうものを貰うわけにはいかない。

「じゃあ稼げるようになったら貰うからそれまで取っといて?」

「は、はいすいません」

 俺も似たようなもんだったもんな。

「あ、あの厚かましいお願いですが、パーティーにいれてもらえないでしょうか?」

「ん?いまは自分のレベル上げの最中だからごめんね」

「いえ、こちらこそあつかましいことをすいません」

「んじゃ、またね」

「はい」

 いまはこんなところで立ち止まってるところじゃない!


 中級ダンジョン3階層、ポイズンスネーク、ほんとシーフがあって良かった!こいつらの隠密もたいしたもんだ。ドロップは魔石と皮だからそんなに重くもない。稼ぎは上々だ。シーフのレベルも上がってきている。


 また倒れてる、ちゃんと飯食ってないのか?

 連れて外に戻ると解毒薬を飲ませる。これで起きるだろ。

「ここは?」

「外だよ?また毒にやられてたけど、弱いんだったら初級ダンジョン行きなよ?」

「う、ひっく、うぇーん」

「あー泣くなって、どうしたんだよ」

「私は魔法使いなんですけど後衛職はどこも間に合ってるみたいで一人で探索するしかなくて。でも、初級じゃ、稼げなくて」

「はぁ、俺もそんなに稼いでるわけじゃないんだぞ?最初は初級から頑張ってたし」

「はい、初級ダンジョンから頑張ります」

「うんそれが良いよ」

「はい」

 身の程を知ったほうがいい。

 さて、換金は銀貨12枚か、まあまあだな。


 


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