雰囲気クラッシャー 喫茶店編
カランコロンと喫茶店のドアチャイムの音が店内に響く。
「いらっしゃいませ。」
穏やかそうな男性店員が店に入ってきた客に言った。客の男はすぐにその店員に近づくと
「いつもの。」
と一言だけ言いスマホを弄り始めた。店員はコーヒーとホットサンドを作ると男の目の前に置いた。そのことに気づいた男は顔を上げると少し目を大きく開き、店員を見た。店員は微笑みながら
「今日は寒いですから。」
と言ってコーンスープを差し出してきた。
「あの……」
とコーンスープの入ったカップを店員に返そうとする男の言葉を遮り、店員は気にしないで下さいと言ってくるが、男の表情は変わらなかった。男は少しの間を空けずに
「俺アレルギーなんで食べれません。」
ときっぱりと言うと頼んだコーヒーとホットサンドを口にした。店員はこうなると思っていなかったのか呆然と立ち尽くした。男は食べ終わるとすぐにお会計を済ませて店を後にした。
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