第437話 subroutine カレン_悲願達成


◇◇◇ カレン視点 ◇◇◇


 

 神託に出ていた条件が揃った! ついにアタシたちの大願が成就される!


 アタシら姉妹がほっしてやまなかったアレを手中に収める日が来たのだ!


 歓喜に震えた。

 嬉しさのあまり、柄付き飴を取りこぼしてしまうほどだ。


 ああ、これほどまでに取り乱してしまうとは!


 待ち遠しい。アレがアタシらの物になるのだ! どう愛でようか? いやそれよりも先に躾か。


 アタシら姉妹の手に負えない奴かも知れない。力で屈伏するだろうか?


 戦場のど真ん中を涼しげな顔で突き進んだと聞いている。並の胆力ではない。

 会うのが楽しみだ。


 まずは品定めをしてから、姉妹と協議しよう。末のセレンに未来を視てもらえばいい。

 なんならエレンに過去を視させて弱みを握ればいい。人間誰しも心に罪を抱えているからね……。


 そしてアタシが心を読む!


 ああ、完璧な計画だ。いや、完璧な力と言えよう!


 我ら三姉妹が力をあわせれば、いかに優れた知者が立ちはだかろうと抵抗は無意味。赤子の手を捻るようなもの。


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