起きて、寝て、食べて、寝て、起きる

ゲームがなきゃ生きていけない

第1話も起きて寝て食べて寝て起きる

起きて、寝て、食べて、寝て、起きる、それを繰り返している私はもちろんヒキニートの子供部屋おじさんである。昔はこんな風に呼ばれたくはないなとは思っていたが、今はもう慣れた、と言っても呼ぶ人は親くらいしかいないのだがな。正確には某ネット掲示板でもよく呼ばれているが、まぁそんなことはどうでも良いのだ。とりあえず寝よう。

チャリン!(迫真)

「WTF!?」

音がした!自分の家が発生源だとしたら隣の家に聞こえてそうなぐらいだ(というか確実に聞こえてるなこれ)。昔、少し叡智な曲を聴いていて音が外に漏れていたらしく、親が怒られる羽目になったことを思い出したが、まあいいか。と、やっぱり寝ることにした。


━━━━━夢だ。所謂明晰夢というもので昔から寝過ぎるとよく見ていた。この明晰夢の中ではなんでも想像通りのことができる。ただ、痛みを想像するとしっかり痛く感じてしまう。それがデメリットである。だから、俺は明晰夢を見た時はなにか楽しいことをしようといつも考えているのだ。

昔*あったであろう*青春でも想像するか…カラオケに行って電波曲を歌い、わいわいはしゃぐ現実ではそんなことできなかった…。


━━目が覚めた。楽しいことはすぐ過ぎるものだ。

虚しくなる。あの時ああすれば良かった。こうすれば良かった。考えても仕方のない事だ。後悔してもその時が戻ってくる訳じゃない。だから、後悔なんて意味は無いのだ。寝よう………


朝だ。明確には俺が決めた朝だ。なんとなく朝かなと思ったら朝ということにしている。正直朝も昼も夜も関係ないが。はぁ…お腹もまだ空いてないし寝よう。

「チャリン!(迫真)」

『起きなさい。このヒキニート!』

パチンっ

ビンタで目が覚めた。言葉遣い的に親だと思ったが、なんかよく分からん女神っぽいような人物がそこに立っていた。夢だな。寝よう。

『寝てんじゃねーよ‪💢このクズが!』

【グハッ】

『やっと起きたか虫けらが』

【なんだこいつ偉そうだな】

『口に出てるぞ?ヒキニートォ!』

パチンっ!パチンっ!パチンっ!パチンっ!以下略

ビンタラッシュをお見舞いされてしまった。

【なんてことするんだ!?親父と母親にしかぶたれたことないのに!】

『目が覚めたか?』

『お前は今異世界に転生しようとしている。親に言い残すことはないか?』

【は?なんだコイツ何を言ってるんだ…?】

でも、もし俺が死んだら、今まで育ててくれたことをちゃんと感謝して謝ってから旅立ちたいな…。

『分かった。両親に伝えておこうヒキニートよ』

心が読まれた!?

『こんな些細なことでも驚くのかヒキニートは…まあよい異世界にいってこい』

【???】

そして、俺は異世界での大冒険が始まる(※始まりません)のだった━━━━━━━━━━━━━━



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

起きて、寝て、食べて、寝て、起きる ゲームがなきゃ生きていけない @orororororo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る