第5話 9月3日 晴れ

今日は仕事が休みのようだった。


朝から洗濯物を干していた。

窓から見えるところに干すなんて不用心だ。

変質者に見られないよう見張ってあげた。

誰にも見せてはいけない。


お昼ごろ外出した。

昨日よりも少しだけ涼しく、空には秋の雲が浮かんでいた。

電車に乗ると人がまばらで車内は空いていた。

それなのに同じ座席列に座った。

座るとき笑顔だった。


そうだよね。嬉しいよね。一緒に座れたんだもの。


駅を降りると見知らぬアパートへと入っていった。

ここはどこなんだろう?誰に会いにいったのだろ?


アパートに入って1時間が経った。

アパートに入って2時間が経った。

アパートに入って3時間が経った。

やっと出てきた。何をしていた?


まっすぐに家に帰った。


夜、部屋の明かりがついてから、君の姿がよく見えた。

大丈夫、君が安心して眠れるまで見守っているよ。









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