応援コメント

迫る決断、遮断される結末 その10」への応援コメント

  • ごきげんよう、マコトさん、この土壇場に来て初めて、ひょっとしたらこの王国に召喚されてからこの瞬間まで、彼は真の意味での勇者であったことはなく、この決意を自らジャッジした瞬間に初めて勇者となったのかもしれませんね。
    召喚され、協力を求められて応じた時から、王国上層部にとって勇者マコトという存在は最初から戦力として勘定に入っていたでしょうから、状況が進むにつれて彼への要請が肥大していくのは当たり前ですものね。
    それでは単なる、勇者のスキルを持った傭兵と同じ、最後の局面に来て逃げ出すと言う選択をするのも仕方ないことです。
    けれど今。
    絶望的な状況の中、生き残った人々を最後まで諦めず救おうとするエルサの姿に接して、そして記憶を失う前のマコトさんから守ると言われて心を揺らしながらも王族としてこの国を救おうと決断したケルス姫の想いを知って。
    彼は、勇者となったのでしょうね。

    今夜はもう一話楽しめるやったー! と喜んでいたら、エピローグですって!?

    これは膝枕では済まない予感。

    作者からの返信

    ごきげんよう! いつも丁寧に読み解いて頂いての感想、本当にありがとうございます!
    流石おだ様、書き手の真意以上のものを言語化してくださいますね!(笑)
    マコトは勇ましき者として召喚されたけれど、本当の意味で勇者として立ったのは、この瞬間だったに違いありません。
    なまじ有能であったが為に、国に搾取され続け、辟易と愛想を失くして行く日々……。
    勇者の力を持った傭兵であり、駒以上の価値を求められていないと、マコト自身も感じ取っていた事でしょう。
    そこに命を賭して抗おう、という気持ちが芽生えなかったのは、むしろ当然と言えたかもしれません。

    でも、そこにフラットな本来のマコトが、最後の局面でケルス姫とエルサの覚悟を見せられて、改めて覚悟を決める事になりました。
    この瞬間こそ、本当の勇者として立った瞬間だったでしょう!

    はい、そしてこんな引きでエピローグへと続くという……。
    でもそこは、膝枕一つで済ませて欲しい予感……!