第8話 卵の健康診断

「あっはーい!!」

スタスタスタっ...


会話の途中だったが、体が反射するように玄関に向かった。


ガチャ….


「あら、コトリちゃん!元気でやってる〜?」


「あっシグナス先生ー!どうしたんですか!?」


「みんなに伝えたい大切なことがあって来たの」

「だから少しお邪魔していい?」


「そうなんですね!もちろんです!どうぞ!」


「今日も元気ね〜じゃあお邪魔します〜」



玄関を開けると私たちの担当先生であるシグナスがいた。



スタスタスタ

チラッ

「あらターニャちゃんも!こんばんわ」


「どうもっす」


「お邪魔しますね〜」

ストンっ


共有スペースに入ると卵の上に座っているターニャを確認して何も言わずに腰を下ろした。


「なんか楽しそうな会話の声が聞こえていたからお楽しみの途中にごめんなさいね」

「なんの話ししてたのかしら?」


スタスタッ

「あっ先生ねー!これこれ!!」

「ターニャちゃんがくれたプレゼント!」


「あらあら(笑)よかったわね〜」


「先生これ知ってるー??」

「すっごい良い匂いがするんだー!」


スッ….

そう言いながらシグナス先生に手渡した。


「そうなの〜?」

「どれどれ〜?」

くんくん….


「・・・ターニャちゃん、これはどうしたの??」


「えっ…あっ」


「なんであなたがこんなものを??」


先程の先生から一変して空気が変わったのを2人は感じた。


「こっこれは・・・1人で散歩してた時にです」


「どこを散歩してる時にですか?」


「・・・この大樹の下の生い茂った所を散歩してた時です」


「...そうですか」

「・・・・・」

「私たちが足を踏み入れてはいけないところの話をしていなかったですね」


「・・・先生?どうゆうことですか??」


「ごめんなさいね」

「この話はみんなが来てから話しますね」

「それと、ターニャちゃん」


「・・・はい」


「これをどうやって手に入れたかは聞きません」

「ですが、もうその場所に行ってはダメです」


「・・・」


「それと2人とも、この麻袋はとても良くないものなので、没収します」

「もう2度と匂いを嗅いだり、手に入れようとはしないでくださいね」


「わかりました」

「...うっす」


「もう持っていないですね?」


「はい」

「…はい」


「うん!いいお返事です!約束ですよ〜!」


緊張した空気を和ますようにいつもの先生の口調でそう言った。


(・・・シグナス先生の空気が変わった感じといい、なんだったんだろう)

そう思ったけど、口に出すのを堪えたコトリ。


「あっそれで、シグナス先生・・・御用ってなんでしょうか??」


「あっそうね〜!」

「ミネリアちゃんとキッカちゃんもいるわよね?」


「部屋にいます!」


「そしたら呼んできてちょうだい〜」

「みなさんに数日後に、卵とあなた達自身の健康診断があるのでそのお話です〜!」


「卵の健康診断・・・???」



突然来訪してきたシグナスが伝えにきた大切なこと。

謎の麻袋とかまた気になったこともあったけど、卵の健康診断は想像もしていなかった。


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お読みくださいましてありがとうございます!

いかがでしたでしょうか?


まだまだこれからも執筆していきますので、面白い!や気になった!などがありましたら、

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