第二章 クリエイトバーチャル始動

第8話 社長に呼び出された。

【3月2X日】


明日も、出社ですか。


俺は会社から帰る時にこんなことを言われた。

社長に。


「明日、とっても大事なことを話すから朝一に第一会議室に来なよ。」


いや、俺だけじゃない。他のモンハンの広報や、ゾンビハザードの広報、開発部門、等々が呼ばれていた、紅宮Dも呼ばれたらしい。


ほんと何があるんだか。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


【3月2X日】


次の日の朝九時、まぁ、前回の会議よりだいぶ早い時間に召集がかかっていた。

いや、今回が異例というべきか。普通は十時からだからね会議は。


第一会議室、それは会社で一番大きな会議室でその大きさのあまりなかなか使われることのない、ということなのだが…。まぁ、ほかの会議室じゃ、この人数は入りきらないからね、何せ様々な部門、担当、の人たちにも召集がかかっているのだ、尤も開発部門はベテランと新人しかいないらしい。ディレクターも五人くらい呼ばれていてあと、人事部の偉い人とか営業部の偉い人とかたくさんだ。本当に何があるのだろうか。おいおい、お偉いさんも含めて300人くらい人いるじゃん。


「えー、諸君らに集まってもらったのは、簡単な話だ。我々、C&Gは新しくvtuberに力を入れた子会社というか事務所を立ち上げることにした。そして、それの打ち合わせだ。vtuberとかそこら辺の方針は変わらないから安心してくれ。」


方針は変わらない、か。まぁ、そうなんだろうね。


「事務所名はクリエイトバーチャル、まぁ、あれようちの会社がcreate&gamesだからそれの派生よ。そして、その事務所もといい会社の社長はまぁ、私の独断で悪いけど言い出しっぺの現ディレクターの紅宮凛にしてもらうわ。」

「え゛?」

『おー。』


幸いにもこのことに反対意見が出ることがなかった。まぁ、一人驚いている人はいたが。

本人は自分が社長になると思っていなかったようだ。


「え、じゃあMHX5は誰がディレクターをやるんですか?」

「辻森さん。」

「っえ。」


辻森さんもといい辻森D、派生作品のPC限定のシリーズ、モンスターハントマスターズのディレクターを務めたことで有名で何より社内での信頼が一番厚い人である、尤も数年前に約18年にも及ぶ伝説は幕を閉じたが。


「マジですか!!」

「えぇ、マジですよ。」


まさか、ねぇ、紅宮Dの代わりのディレクターが辻森Dになるとは。

そういえば、事務所の場所ってどこになるんだ。

聞いてみなくちゃ。


「あの、すみません。事務所の場所ってどこになるんですか?」

「事務所の場所ねぇ、秋葉原わよ。」


なんだって、おいおい、アキバやと。


『え?秋葉原。』


今日来てた全員がこう言った。


「あと、今日呼ばれた広報の面々はvtuberになる人だからよろしく。それ以外の面々も事務所の方でマネージャーとか営業とかいろいろとやってもらうことになるからよろしく。あと、イラストの依頼はこちらで出しておくから、誰のママが誰なのか分かったらその人を飲みに誘ってみたら。」


そう言い残して社長は去っていった。

そこに取り残された私たちはただ、笑うしかなかった。

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