第?話
「私達が一緒になるなんて、不思議な感覚ですね」
「我らだけで、他に何もない静かな場所でずっと過ごしたいな」
「別に、誰かいたって構わないじゃないですか。障害は、たくさんあった方が燃えるでしょう?」
「いや、我らの都合で他の者に余計な影響を与える訳にはいかない」
「もし私達の邪魔をする者がいるなら、洗い流してしまえばいいのです」
「だから、それがまずいのだ。周りに何かあった方が面白いのかもしれないが、吾はそなたさえいればそれで良い」
「駄目ですよ。これからずーっと、共にいるんですよ?刺激がなくては、続くものも続かないでしょう」
「いや駄目だ。そなたの考えでは、世界がいくつあっても足らぬだろう」
「ははーん。さては、自分に自信がないのですね?私が他に目移りしてしまうと。ご心配なく。私には、貴方だけですから」
「そういう話ではない。我らは、他の者とは違うのだ。他の者と同じ所にいてはならぬのだ」
「何故、貴方はそう頭が固いのでしょうか。私達も、他と何も変わりません。皆平等です。他と同じように過ごすことの、何がいけないのですか?」
「とにかく、駄目なのだ」
「もういいです。貴方にとって、私はその程度の存在なのでしょう。さよなら」
「待ってくれ!吾はただ、そなたのために、そなたを一番に考えてこそ」
「さよなら」
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