第22話 「新しい乗り手」の挑戦

 長男が「バイクの乗り方を教えて欲しい」と言っていたので、リトルカブに乗せてみた。


 まず結論から言うと、長男にとってリトルカブは「初めて乗るには重いもの」だったし、僕の教え方も必ずしも適切であったとは思いにくいものだった。


 自転車にもあまり乗ることがなかった(乗れないことはなかったのだが)長男にとって、車重約80キログラムのリトルカブは「あまりにも重い、原動機付き”自転車”」だったようだ。生まれて初めて乗った「バイク」だったから、軽く近所を一周してきた運転も正直見ていて危なっかしかったことは否定出来ない。


 とは言え、誰にだって何にでも「初めて」があるのだから、こればかりは少しずつ慣れていくしかないと思う。


 一方、僕の教え方はと言えば、なまじ自分が運転出来るだけに「運転が初めての人間」にとって適切な説明が出来ていたかどうかは怪しかったと思う。バイク各部の機能や操作法は一応説明したつもりだったが、長男にとっては分かりにくい説明になってしまったのかも知れない。人にものを教えるのは難しい。


 ともかく、今後は機会(僕が乗り方を教えられる時間)を見つけて何度もリトルカブに長男を乗せつつ、長男はまず自転車の乗り方を思い出すこと、原付バイクの重さに慣れることから始めるのが良いと思った。


 長男には焦らずに一歩ずつ、着実に乗り方を覚えて貰おう。リトルカブに慣れ、乗り方を覚えれば、長男にとっても新しい何かが見えてくるだろうから。


 ちなみに、約一週間以上ぶりに動かしたリトルカブは、最初はなかなかエンジンが上手くかからなかった。アイドリングが安定せず、エンジンが動き出してもすぐに止まってしまうような感じ。やはりバイクも定期的にかまってやらないとを曲げてしまうのかも知れない。

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