第2話

 大広間を出て、私は三階にある広めの部屋へと通された。

「こちらが輝夜様のお部屋でございます。ひとまず必要なものは揃えてありますが、何かご要望があればお伝えください」

「姫様がこちらに来た時に一緒に持っておられた帯と羽衣はこちらの箪笥に仕舞っておきますね」

「あ、ありがとう……はごろも?」

 ひいおばあ様の形見である帯とストールを桐さんが丁寧に仕舞始める。

 ずっと持たせてしまっていたことに今更ながら気が付いた。けれど、今はそれよりも桐さんが発した言葉に引っかかる。

「桐さん、それただのストール、だよね?」

「いえ、こちらは月の羽衣でございます。それと、私は姫様の側近兼世話役、敬称は不要です」

「私のことも、月乃とお呼びください!」

 にこやかに微笑む二人に頷いて、私は話を戻した。

 羽衣といったらそれを纏えば空を飛べるというような話や、天人が身に纏っているもので、架空の代物だ。

 いくらひいおばあ様でも持っているわけがない。

 そう思うものの、そもそもここは月で、私もひいおばあ様もこの異世界の住人らしい。架空の存在だと思っているものがあってもおかしくないかもしれない。

 もしも本当に羽衣なら、私でも空を飛べるのだろうか。それは少し気になる。

「羽衣ってことは、それを身に着ければ空を飛べるの?」

「いえ、そのような力はありません」

 あまりにも淡々と答えられて、私は少し肩を落とした。

 空を飛ぶというのはどんな感じなのか、知ることはできないようだ。

「羽衣は月での正装時に身に着けるものですよ」

 男性でも女性でも、公式な場では羽衣を身につけるのがマナーらしい。地上でいうドレスやスーツと一緒なのだろう。

「近いうちに姫様のお披露目会が行われるでしょうし、その時こちらを身に付けましょう」

 お披露目。

 それはすなわち私が月の姫で次期女王だと民に知らせるということ。

 できることから頑張ると決めたが、本当に姫としてやっていけるのか不安しかない。

 何のとりえもない私にできることなんて、本当にあるのだろうか。

 ふと横に目を向ければ大きな丸窓から暗い空が見えた。その濃紺に吸い寄せられるように窓へ近寄ると、周りの景色が暗がりの中に見えた。

 奥には山らしきものがあり、いくつかの塔も見える。下に視線を映せば中庭だろうか、池や東屋がうかがえる。

 そこから少し離れたところ、まるで隔離されたかのようにその場所だけ紫色で埋め尽くされていた。

「ねえ、あの紫色の場所は?」

 指さしながら問いかければ月乃が近寄ってきてすぐさま答えた。

「あの場所は桔梗の丘ですよ。この月のシンボルでもある桔梗が咲き誇る場所なのです。あそこも紫苑様が管理なさっています」

「桔梗の丘……」

 この月に来て初めて植物を見た。他と比べて少し小高くなっているその丘が無性に気になる。

 特別花が好きというほどでもないけれど、桔梗はひいおばあ様が好きだった花でもある。だからひいおばあ様と暮らしていた時は家に飾られていることが多く、とても馴染のある花だ。

「桐、月乃、あそこに行くことはできるかな?」

「え、今からですか?お疲れじゃないですか?」

 月乃が心配そうに顔を覗き込んできた。

 確かに突然連れて来られて、一度に多くの話も聞いて頭はパンク寸前だ。

 でも、だからこそリフレッシュも兼ねて花を見たい。できることなら、花を摘んでこの部屋に飾りたい。

 昔みたいに、自分の目のつくところに桔梗の花を飾りたい。

「ダメかな?できればこの部屋に飾りたいの」

 月乃は変わらず心配そうな表情だったが、桐はゆっくり頷いてくれた。

「……わかりました。私が丘までご案内いたします。月乃は花瓶を用意しておいて」

 桐がドアへと向かい、「こちらです」と私を外へ促した。

「ありがとう、二人とも」

「夜は冷えますので、なるべく早くお戻りくださいね」

 私は優しく微笑む月乃に見送られて部屋を出た。




 渡り廊下で繋がった塔を抜けてたどり着いたその場所は上から見る時とはまた違った綺麗さがあった。

 青紫色の花弁だけかと思ったが、よく見ると赤みの強い花弁や白い花弁の桔梗も咲いている。

 奥まで行こうと足を踏み出したが、何故か桐は立ち止まった。

「私はこちらでお待ちしております」

「一緒に行こうよ」

 誘っても桐は緩く首を振るばかりだ。

 不思議に思うも無理強いしたいわけでもないため、私は一人、丘に足を踏み入れた。

 上から見た時はあまり感じなかったが、この丘はかなり広い。

 たくさんの桔梗の中、私は一人きり。

 風が桔梗の花と私の髪を揺らして通り抜ける。

 上を見れば無数の星々が煌めき、大きくて丸いくすんだ灰色の月も浮かんでいる。

 ここが月だというのに空にそれが浮かんでいるということから、ここが異世界なのだと実感する。

「あの色、王族の力と関係あるのかな……」

 初めて見る灰色の月を見ながら、私は今日聞いた話を思い返す。

 国王が月の光を国に満たすことで民の生きる力となり、植物もよく育つようになる。月の光はいわば国の生命の源とも呼べる。

 ひいおばあ様がこの月は美しく輝いていたと言っていたが、それは王族が健在の時の話だ。

 今は王族が衰退し、月の光が失われた。その影響で眠りにつく民が現れ、植物も育たなくなった。そして国は鉄が錆びるように暗くなった。

 これは私の推測だが、あの灰色の月に輝きが戻ればこの国も輝くのではないだろうか。

 月の光とは本当に言葉通りの意味で、空の月に力を流し込むことで輝かせ、国に降る光が人や植物に命を与えるのかもしれない。

 もし本当にそうだとしても、あの月を輝かせるにはどれだけの力がいるのだろう。あそこまで届けられるのかもわからないが、そもそもあの月は普通ではないように見える。

 元の世界で見る月は大きく見えるときでもやはり所詮は空に浮かぶものだ。遠すぎるほど離れている。

 だが、今見ているあの灰色の月は大きいだけではない。明らかに近いのだ。

 落ちてきそう、と言ってももいいぐらい近くにある。

 だからこそその大きさがよくわかる。

 桐は一番初めに、この世界を救ってほしいと言った。具体的に何をしたらいいのかさえ分からないというのに、救うことなどできるのだろうか。

 表現しがたい不安を抱えながらまた歩き出すと小さな東屋が見えてきた。

 木でつくられているその東屋はとても細かい装飾が施されている。

 柱は加工された形跡がないままうねりやカーブが付けられており、柱のみでオブジェと言われても頷いてしまうようなものだ。ベンチとテーブルも同様に木で作られ、手すりや脚、支柱などに細かな模様が彫られている。

 派手過ぎない模様に心を惹かれ、少し休憩しようとベンチに腰掛けた。

 桔梗の花が続く丘をぼうっと眺め、また今日の出来事を振り返っていると視界に人影が入ってきた。

 ここからでは誰なのかわからず、私はゆっくり人影に近づいた。

 桔梗を撫でるように触り、しゃがみ込んでいたのは暗い赤色の髪をした男性だった。

 こちらを振り向いた男性と目が合い、あまり表情のない顔で彼が呟く。

「あなた、誰ですか」

 ゆったりとしたその声にはあまり抑揚がなく、気力も感じない。けれど、その声は不安でぐちゃぐちゃとしていた心を落ち着かせてくれた。

 ぼんやりと見つめ返していると彼はこちらに歩み寄り顔を近づけてきた。

「聞こえてます?」

 エメラルドのような色をした切れ長の瞳が私の目線と合わさる。ただただ綺麗だなと思ってみていたが、気だるげな彼の声で我に返り慌てて後ろに下がった。

「す、すみません!私、別に怪しい者ではないです!」

「はあ、そうですか」

 気だるげな彼は一言呟いて再びしゃがみ込み、萎れてしまっている花を撫で始めた。その手は徐々に光を帯び、きらめきが花へ染み込んで周辺の桔梗にも広がっていく。

 それに合わせて桔梗の花弁が淡く光り、萎れていた花も瑞々しさを取り戻した。

「あなたが紫苑さんだったんですね」

 植物を操る力。それはきっと植物の成長を促したり整えたりできるのだろう。萎れていた花を元気にするなんて、一瞬でできることではない。名前を直接聞いたわけではないが、この人が三人目の婿候補、紫苑さんであるとわかる。

 紫苑さんの正面に私もしゃがみ、淡い光を放ち続ける桔梗へと手を伸ばした。

「綺麗ですね……」

 萼の裏に掌を添えて花を上向かせるようにし、私は吐息と共に言葉を溢した。

 輝く桔梗に目を奪われていたが、やがて正面からものすごい視線を感じて顔を上げれば、紫苑さんが驚いたようにこちらを見ていた。

 目が合って首を傾げれば、また気だるそうな無表情へと戻った。

「あなた、輝夜様だったんですね。桔梗を見るその表情、輝様にそっくりでした」

 今度は私が驚いた。あまりの衝撃に体が固まり、一瞬呼吸の仕方も忘れてしまった。

 私のことは桐たちからも聞いているだろうし気づくのはわかる。けれど、どうして彼からひいおばあ様の名前が出てくるのか。私にはまったく見当がつかない。

 ひいおばあ様は月に帰れず地上で息を引き取った。この人はひいおばあ様に会ったこともないはずなのに、なぜ知っているのか。

「桔梗は月のシンボルで、輝様もこの花を大事にしていたと聞いています。輝夜様も好きなんですね。……輝夜様?」

「……どうして、ひいおばあ様を知っているんですか?」

 桐たちもひいおばあ様のことは知っていたけれど、それはあくまで存在を知っていただけ。何が好きとか、どんな表情とか、そんなことまで知っているのはどう考えてもおかしい。

 私が知らないだけでひいおばあ様と地上で会ったことがあるのかもしれないが、それでも彼に対して不信感を抱くには十分すぎる。

「どうしてって、輝夜様は俺のことを何も聞かされずに月へ来たんですか?」

 私やひいおばあ様に関することで、まだ私が知り得ないことがあるのだと、そういう意味が含まれているような言葉だった。

 紫苑さんは思案顔で顎に手を添え瞳を細め、しばらくの逡巡の後、ゆっくりと話を始めた。

「俺は、あなたのはとこです。輝様は俺のひいおばあ様でもあります。俺の祖父はあなたの祖父と祖母の弟で、俺の祖父だけ一足先に月へ向かいました。その時に輝様の写真も持ってきていたようで、俺はそれを見て輝様のことを知りました」

 未だ驚いている私を尻目に「直接会ったことはないです」と付け足し、桔梗の花へと視線を移した。

「祖父は輝様からいろんな話を聞いていたようで、俺にも話してくれました。だから輝様がどんな人で何が好きなのか、この月で何があったのか、もともと月はどんな場所だったのか。俺は全部知っています」

 そこで再び私と視線を合わせ、紫苑さんは首を傾げた。

「なのにどうしてあなたは何も知らないんです?輝様や祖父母、両親から聞かなかったんですか?」

 その言葉に、私は俯くことしかできなかった。

 祖父母も両親も私が小さいころに亡くなってしまったからあまり記憶はない。祖父母が兄妹だったということだけ聞かされていた。

 結婚ができない関係だったにもかかわらず、事実婚という形で二人は夫婦になったと父から聞いたことがある。当時は理解できなかったが、今思えば王族の血を濃く保つためだったのかもしれない。

 ひいおばあ様も、幼いころのことや月のことはほとんど話さなかった。唯一聞いたのは昔暮らしていた月に帰りたいという願いだけ。

 その願いでさへこの世界に連れて来られるまで信じられなかった。

 ひいおばあ様は、私に何も教えてはくれなかった。

 父からも何も聞かされていない。

 そのことが今、ひどく悲しい。

 祖父母が兄妹なのに夫婦になったということは、おそらくひいおばあ様から月の話を聞いたはず。そんな二人の子供である父も当然、何かしら知っていたであろうことは想像がつく。それなら同じように私にも話してくれればよかったのに。

 ひいおばあ様は私に月の羽衣と帯を渡すだけで何も教えてくれなかった。

 今更考えたって誰も答えてはくれないのに、どうしてという疑問ばかり浮かんでしまう。

「……なんで、何も教えてくれなかったの」

 ひいおばあ様たちへの怨みごとのようになってしまった私の言葉は、静かに空気へ溶けた。誰からの返答もなく、静かに風が吹き抜ける。

 しばらくして、紫苑さんが口を開いた。

「知らないなら、これから知っていけばいいんですよ」

「……え?」

 顔を上げて視界に映った紫苑さんは相変わらず無表情だが、その瞳にはとても強い意志が込められていた。

「輝様のことも、月で起きたことも、俺は知っています。あなたが知りたいと望むのなら、俺が教えてあげますよ」

 私が知りたいこと。

 ひいおばあ様のことも、この世界で何があったのかも、私は知らなければいけない。誰かにそう言われたのではなく、私の意志でそう思う。

 できることから頑張と決めたのだから、この世界のことにちゃんと向き合う必要がある。

「教えてください」

 私は決意を込めて、紫苑さんの瞳を真っ直ぐ見つめ返した。

「あなたの知る、月のことや王族に関わることを、全て教えてください。月の姫として、私は知らなければいけないと思うんです」

 決意が伝わったのか、紫苑さんは頷き静かに立ち上がった。

「では、そろそろ部屋に戻りましょうか」

 そのまま屋敷の方へと歩いて行ってしまった。

 思いもしない彼の行動に虚を突かれ、私はしゃがんだままどんどん離れる背中を見つめた。

「何してるんです?」

 立ち止まり振り返る紫苑さんの声で私は慌てて後を追った。追いつけば再び屋敷へと足を進め、私も隣を歩く。

 てっきり話を聞かせてくれるのかと思ったのだが、紫苑さんにその素振りはなく、私は首を傾げた。

 それに気づいたのか、紫苑さんは私を横目に言葉を紡いだ。

「今日はもう遅いんで休んでください。また明日、東屋で待ってますから」

 言葉は少ないが、彼の優しさはとてもストレートに伝わってくる。

 今日出会った人たちみんな、会ったばかりの私にとても優しくしてくれる。

 それは私が王族だからなのかもしれない。けれど、今はなんとなくそれだけではないのかもしれないと思う。

 きっと、冬歌くんがくれた言葉のおかげかもしれない。

 身分は関係なく、私と仲良くなりたいと言ってくれた。友達になりたいと言ってくれた。

「ありがとうございます」

 素直な感謝を口に出し、屋敷を目指して歩くが、急に紫苑さんが立ち止まった。

 二、三歩前に出た私は振り返り首を傾げた。

「紫苑さん、どうしました?」

「それ、やめてくれません?」

 彼が示す『それ』がどれを指すのかがわからず、私は再び首を傾げた。

 紫苑さんは少しムッとしたような表情をしている。ずっと無表情だった彼が初めて感情を表に出していることに微かな感動を覚えた。

 紫苑さんだって人なのだから、表情くらい変わるのは当然だ。

 だというのに、ほんの少しの変化に驚いて、もっと見てみたいと思ってしまうのはどうしてなのだろう。

「さん付けされるの、なんかむずがゆいんですよね。あと敬語も、聞くの面倒なんでやめてください」

「でも、紫苑さんだって敬語じゃないですか。私のことも輝夜様って呼ぶし、おあいこじゃないですか?」

 紫苑さんは未だ眉を寄せている。何が気に食わないのだろう。

「俺の話し方はもう癖ですし、基本的に誰に対してもこれです。なので諦めてください」

 少し、ほんの少し、紫苑さんがどういう人かわかった気がする。

 この人は我が道を行くタイプだ。マイペースというか、頑固というか。

「まあ、呼び方が気に入らないのならそれは変えてやってもいいですよ」

 そしてたまに上から目線な発言をする。丁寧な言葉と相まって嫌味な人みたいに見えるけれど、どこか憎めないところもあって、私の心は今とても複雑だ。

「様じゃないならなんでもいいですよ」

 さっきから忙しい心を静めつつ、半ば投げやりに返した言葉の少しあと。私は雷が落ちた様な衝撃に襲われた。


「輝夜」


 ただ名前を呼ばれただけ。

 本当にただそれだけ。

 妙に心地よく、少し低い声が鼓膜を揺らした。

 直哉さんも紫苑さんと同じように私の名前を呼んでいたけれど、それとは違う。

 彼の声で紡ぎ出された名前はとても綺麗なもののように思えた。

「これからは輝夜と呼びます。なのであなたも呼び捨てにしてください。ついでに敬語もなしで」

「……わ、わかった」

 衝撃から抜けきれず、私の返事はか細いものになってしまった。

 それでも声は届いたようで、紫苑は満足そうに微笑み、屋敷へ歩き始めた。

 丘の入口では桐が来た時と同じように立っていた。

「おかえりなさいませ。やはり紫苑様はこちらにいらっしゃったんですね。大広間に来ていただくよう申し上げましたのに」

 桐はため息と一緒に苦言を呈した。

 紫苑がそんな言葉を気にする素振りは微塵もなく、おもむろに私の耳元へ口を寄せ、桐には聞こえない声量で囁いた。

「俺があなたのはとこだというのは黙っていてくださいよ。誰にも言ってないんで」

 言うだけ言って紫苑は顔を離し、そのまま塔へと姿を消した。

「姫様もそろそろ桔梗を摘んでお部屋へ戻りましょう」

 近くに咲いていた桔梗をいくつか手折り、私は桐と共に部屋へと向かった。

 けれど、その間私の頭を占めていたのは紫苑のことばかり。

 はとこということは王族の直系ではない。けれど、限りなく近い部類に入るのではないだろうか。冬歌くんは王族の血が入ってない家系だと言っていたけど、紫苑は違う。王族の直系血筋を汲んでいるのだから、彼も王になれる存在だと思う。

 それなのに、どうして紫苑は周りにこのことを話していないのだろう。わざわざ私を呼ばずとも紫苑が国王になればすぐにでも月を再建できたのではないだろうか。

 なぜ隠すのか、いくら考えても私に答えを出すことはできない。

「姫様、何か悩んでおられるのですか?」

 いつの間にか部屋の前に到着しており、桐がこちらを見上げている。

「ううん、何でもないの。今日はありがとう」

「いえ、何かございましたら何なりとおっしゃってください。私も月乃も、姫様のお側におります」

 綺麗にお辞儀をして「では、おやすみなさいませ」と礼儀正しい言葉を残して桐は部屋から離れた。

 静かに扉を開けて部屋に入れば小さなテーブルの上に白い円筒の花瓶が置かれていた。中に水も入っており、私はすぐさま桔梗を生けた。

「うん、綺麗」

 かなり上手く生けることができた達成感を抱き、早く寝る支度を整えようと箪笥へ近寄った。

 寝間着にちょうどよさそうなゆったりとしたワンピースを見つけ、私は手早く着替えてそのままベッドへと入った。

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