第55話

駿府を出立した僕は、伊勢を経由して堺に行った。堺で、約束していた西洋人にあった。フランス人が、日本にやってきているそうだ。今、欧州では黄金の国ジパンクが有名なのだろう。僕は堺で懇意の商人に案内してもらっていた。

「今川宰相様、こちらです。」

「ありがとう。皆、下がって良い。一対一で話したい。」

「はっ」

僕は西洋人の待っている部屋に入った。僕はフランス語を喋れるからフランス語で会話しようと思う。そちらの方が交渉は有利になるだろう。

「bonjour!Je m'appelle Hikogoro Imagawa. Ça va ?(こんにちは、私の名前は今川彦五郎です。調子はどう?)」

(フランス語これが限界なので、あとは日本語で書きます。作品上はフランス語です。最後にあるフランス語でフランス語シーンは終わりです。)

「ça va.(調子はいいです)フランス語喋れるんですね。驚きました。こんにちは、私の名前はフランシスです。よろしく」

「こちらこそ」

「それで私と話したいとは何用でしょうか。彦五郎様の噂は聞いています。王の重臣だと。」

「あはは、それでは本題に入りましょう。馬を買わせていただきたい。」

「馬ですか?日本にもあると思いますが。」

「これは私の趣味です。100頭ほどペルシュロン種を欲しい。強いそうですね。そう言う馬欲しいのですよ。馬は褒美にも使えますし、多い方がいいので。」

「いいでしょう。本国から持ってきます。ただ、1年ぐらいかかりますし、これほどかかりますが。」

提示された額は予想より安かった。」

「いいでしょう。前金として半額払います。」

「よろしくお願いします。あなたのようなフランス語を喋る大名がいるとは思いませんでした。良き出会いでした。これからもよろしくお願いします。」

「こちらこそ。 au revoir(バイバイ) 」

「Au revoir (バイバイ)」

あっけなく契約はできた。紙にも契約内容を書いたし、前金を渡した。僕の感覚では僕自身がフランス語を喋ったことが相手に好印象を与えてたようだ。それに護衛をつけなかったからな。しかし無事に購入契約をできてよかった。これで大砲問題は解決したし、後はどれだけ優れた機能の大砲を作れるかだ。あとは自動車の製造実験も開始するか。まああとしばらく時間がかかると思うが。武器の製造もラインを作って、1人が同じ仕事をやり続けることにより、速さをあげた。そしてみんな慣れてきたのか、作成スピードを上げて、12月の時点で200丁作れるようになった。それよりも前にも150丁と少しずつ伸びていた。今では4000丁に達しようとしているところだ。この保有数は結構驚異的だろう。しかし今川家の使用方法のためか、実質1000丁と変わらないし、新型はまだ1500丁しかないんだが。もう少し、銃の数を増やせたら銃刃軍だけではなく、他の部隊にも配備をできるようになるんだがな。試作品も結構あるけれど、射程が長いのはまだ研究中で、あとは連射速度を上げてから新型を導入する予定だ。僕に提案したことは結構苦戦しているが頑張って作成しているらしい。まずは弾丸の形の変化によりいろいろ頑張っているそうだ。成功すれば良いが。






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る