夢見る少女はまどろまない
@pinoko-24
第1話 異世界へ
小国エーゼルは、緑豊かな大地が広がる国であるが、国王ガルーダが支配し国民の生活を苦しめていた。
少女アリアは、母と弟と妹と小さい古い一軒家で暮らしている。
父は、一番下の妹が生まれた後に事故で亡くなった。
母は、持病があり働けないため、アリアが花屋の仕事と手紙の代筆の仕事をしながら母達を養い生活している。
仕事と家事に母の看病と弟と妹のお世話の毎日をアリアは繰り返している。
お金がないためアリアは学校にすら通えず、友達もいない。
頼れる親戚、知人、友人は誰もいない。
花屋の職場の同僚や上司もアリアを気にかけず、アリアは家族がいながら孤独な日々を過ごしている。
アリアは、花屋の仕事中にふと呟いた。
「私は何のために生きているの」
同僚や上司にアリアの声は聞こえていなかった。
「私の人生は誰かのためのものなの」
アリアは独り言を呟きながら、寂しくなる自分をひしひしと感じていた。
哀しさを胸に秘めながらアリアは、花屋の仕事が終わると真っ直ぐに家に帰る。
アリアの夢は、魔法学校に通い魔法使いになって母達を喜ばせこの国を変えることである。
エーゼルには、一校だけ魔法学校が存在している。
アリアは家に帰る途中疲労度が限界で倒れそうになり、その時に前触れもなく異世界へのゲートが現れる。
アリアは思わず目を丸くしたが、ゲートはアリアを取り込み異世界ベルンに放り込んだ。
アリアの周りにいた人々は目を丸くしていたが、何が起こったかは分からずじまいだった。
異世界ベルンに放り込まれたアリアは、何が何だか分からなかったが何故か魔術師の姿に転生していた。
アリアは疲労度限界を迎え、急な心臓の病で息絶えていた。
アリア本人に死んだ自覚がないまま、魔術師に転生してしまったのだ。
アリアは母達のことが気になったが、戻る術がなかった。
アリアの前に、異世界ベルンの住人が現れる。
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