マジック・コントラクト☆

陽菜花

プロローグ

「――もう、大丈夫だよ」



ハッとして目を開けると、知らない男の子が目の前にいた。



白に近いサラサラの金髪に、くっきりした二重の瞳は銀色で優しい眼差し。

雪のように真っ白な肌はなめらか。

さっきの声も、何だかあたたかいアルトの声だった。



ものすごく、綺麗な男の子だと思う。



「……さて、と。さっさと片付けないとね」



彼の視線が私じゃなくて、彼の奥にあるにうつった。

銀色の瞳がわずかに光る。



が私には見えない、ちょうどいい位置に彼はしゃがんでいる。

そして、立ち上がった。



その瞬間、彼の周りから銀色の光が満ち溢れ、彼が着ている真っ黒のローブがぶわっと揺れた。



真っ白な手には茶色の、木のような素材の杖が握られている。

彼はその杖の先をに向けた。



「――ゴウ、アウェイ」



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マジック・コントラクト☆ 陽菜花 @hn0612

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