第14話施設見学は続く・・・直人は「チェック」の意味が不明。

定食屋で久しぶりに満腹になった直人は、杉本瞳と南陽子に連れられ、施設見学を続けた。


・大学図書館のような巨大な図書館。

・映画館は、5つ。(最新の映画、レトロな映画、様々上映されている)

・コンサートホールもあった。(1,000人収容とのこと)

・ダンスホール、ライブバー、カラオケもあった。

(商業施設は見切れないので、明日以降になった)


杉本瞳が、声を掛けて来た。

「直人様の今後の学校と言いましょうか」

「そのエスカレーターで2階に」

そのまま2階にのぼると、学校のような感じで、たくさんの教室が並んでいる。

また、日本人や欧米系の多くの若い人が歩いている。


南陽子が、説明した。

「後ほど、直人様専用のカリキュラムを説明します」

「最近のテスト結果は政府が既に調査済みです」

「高校卒業資格は、カリキュラムをクリア後に与えられます」


ただ、直人は、大学進学希望なので、それも聞きたい。

「あの・・・共通一次とかは、どうなります?」


杉本瞳が、首を横に振った。

「日本のT大、アメリカのH大学、イギリスのO大、フランスのS大が連携して、このホテル・アフロディーテに大学を設けております」

「直人様を狙う勢力の問題が片付くまでは、ここでの教育履修となります」

「誠に申し訳ありませんが、危険回避の目的をご理解願います」


南陽子が補足した。

「ただ、このホテル・アフロディーテの教育レベルは、相当に高いので、就職にも、相当有利になりますし、そのまま博士号を取り、研究者になる方も多くおられます」


直人もそう言われては仕方がなかった。

(普通の学生に戻りたいとは思ったけれど)

ただ、急に歩いて、少々の疲れを感じた。

「あの・・・すぐには出られないようなので、今日の施設見学はここまでに」

「一度、自分の部屋で休憩をしたいのですが」


杉本瞳は、すぐに頷いた。

「了解しました、お疲れと思います」

南陽子も、頷いた。

「これだけ歩いて、体調のチェックもいたしますので」


直人は、その時点で「体調のチェックの意味」は、わからなかった。

(実に恥ずかしいチェックになることを)

(直人の、はじめて、になることも)

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