第三十六話
そのとき、慌ただしい人々の騒めきがあり、戸ががらりと開けられた。
「お父さまはどこなの!」
顔が青ざめていた。
「そちらに……」と
「お父さま……!」
高子
その真剣なさまを見ていたら、少なくとも今上帝に呪をかけたのは高子
「どうしてよ。どうして
取り乱す高子
「落ち着けるわけ、ないじゃない!
高子
「お父さま……!」
高子
「こうなったのも、
「高子
それは哀しい叫びだった。
高子
高子
高子
「
高子
そのとき、今上帝が「高子……」と小さく呟いた。
「お父さま!」
高子
……どうして。
どうして、憎み合ったりしないといけないのだろう。
どうして、相手を大切に思う気持ちを、そのまままっすぐに届けられないのだろう。
今上帝はまた瞳を閉じた。
高子
聖子皇后の思いを想像すると、それもまた胸を重く圧し潰すのだった。
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