第12話 接触
駅ビルの地下には、お惣菜店とスーパーがあるの
「
「そうですね、スーパーで食べ物があるか確認しましょうか」
「お惣菜店はあまり期待できないからのー、スーパーで缶詰でも探すかのう」
駅ビルに入ると、止まったままのエスカレーターで地下へ降りる。
地下は薄暗く、ポケットからライト取り出し、スイッチを入れる2人。
「足元に気を付けてて進みましょう」
「棚が倒れたり、ここもガラスが散乱してるのうー」
「どこら辺から食料品コーナーですか?」
「そこを右にまわって少し行けばあるのうー、先に進むぞ」
「ちょっと待ってください、これは・・・」
ライトであたりを照らすと、空の弁当やプラスチックパックと唐揚げとポテトがちらかってる。
そして、食べかけのオニギリが床に落ちていた。
「まだ他に生存者がいて、先客が来たみたいですね。とりあえず先を急ぎましょうか」
「おぃ、誰かいるぞ」
そこには3人組の男女がいた。1人の男性が話しかける。
「誰だ、あなたたちは?そんな警戒しなくても何もしないさ」
「私たちは城南中学校に避難してる者で、駅がどうなってるの見に来たんです、あなた達は?」
「俺たちも似たようなものさ、ここを拠点に動いてる」
「なるほど、私たちと一緒に行きませんか?すこし遠いですが、、、」
「遠慮しとくよ、他にもメンバーはいるし、あまり人が多いのは苦手なのさ」
それから何度か説得したが、彼らは応じることはなかった。
「あの、少し食料をこちらのスーパーで探させてもらえませんか?」
「悪いが、ここらへんのは我々のだ、他をあたってくれ、、すまないな」
「にぃさん、缶詰でも少しわけてくれへんか?」
「ダメなものはダメなんだ、他をあたってくれ」
駅ビルを出ると外にいたメンバーに、さきほどあった事を話した。
すると
「ケチだなぁ、少しくらいくれても良いのにねー」
「まぁ、みんな今は自分のことで必死なんですよ」
「収穫はあまりありませんでしたが、今日は戻りましょうか」
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