第5話 避難先の学校

汚れを落とし、お風呂から出ると鴨下かもした

着替えを用意してくれていた。


3人は赤・青・緑の色違いのパーカーと黒のチノパンを着た。


「いまはこれしかないんだ、これで我慢してね」


えんじにはすこし大きく、袖は萌え袖。

これは美少女が着ていたらもっと映えていただろう。


えんじはフードを深くかぶると、兄の後ろに隠れるように下がった。




鴨下かもしたに案内され、廊下を歩く、階段をのぼり二階へと上がった。

ここはどうやら、学校みたいだ。


廊下を歩いてる際に【1-A】とか【保健室】など表記はあったので間違いない。

二階の【職員室】に入ると、そこには中川なかがわが椅子に座りデスクワークをしていた。


「よう、お風呂入ってさっぱりしたな、服もサイズ感はあってないが似合ってるよ」


あきれたように鴨下かもした


「サイズ感ってそんなの気にする場合じゃないでしょ、着れればいいんですよ、今は。それより本題の今起きてることを琴上ことがみ君たちに状況を話さないとね」


鴨下かもしたがホワイトボードも持ってきて説明を開始する。


「一昨日の20時頃にとても大きな物が空から羽田方面に落下してきた」


えんじ達が土手で見たのは落下してきた硝子のよう塔だった。


「それにより地上は激しく揺れて災害が発生したんだ。するとしばらくして、スマホの電波をはじめ通信手段がすべて使えなくなった。それと同時に電気も使えなくなったんだ。ここは比較的新しく建て替えられて、災害に強い施設だからね。」


横から中川なかがわが口を出す。


「駅近くの学校・役所はとても避難所にできる状態ではなかったんだ。もう駅は壊滅状態、、、ひどいもんだよ」


中川なかがわさんと私は、災害時のマニュアルを思い出してここ城南中学校に行くことしたのね、んで・・・・」


鴨下かもした中川なかがわは城南中学校に来てひと段落すると、被災した人を助けに捜索を開始し兄弟を見つけたんだと話してくれた。


避難所には今は300人くらいいるらしい。

自衛隊出身の中川なかがわを軸にして今は避難所として運営してるみたいだ。












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