3枚目・解説

 これは有名な話――だと思いましたか?

 確かに夜道、子どもが走っているところを目撃し、その後親らしき人にそのことを訊かれて教え、実は親ではなく犯人で、親はすでに殺されていて、逃げた子どもを追っていた――なんて話は聞いたことがあります。

 しかし、これは(参考にはしたけど)少し違います。どうせこれだろうと思っていた人に問います。


 この話の登場人物を全員あげてください。


 あなたは誰を思い浮かべましたか? 主人公、子ども、女性? それだけですか?

 実は「少年」がいたんです。

 主人公のところに走っていったのは少年、そしてそれを追う子どもなんです。


 追われているのは少年です。それを子どもが追いかけ、親の女性もついていった。

 犯人の二人とは子どもと女性で、少年が被害者です。


 主人公は犯罪に無意識に加担していた。そういうことになります。その事実に気づいた主人公は大きな間違いをした、と思っています。


 まあ実際結末は最初に言ったやつと同じです。ただ、一ひねりあっただけですが、予想に反しましたかね。


 ***


 これを読んだ後あなたは鏡の向こう側に居ました。

 また新しく違う鏡が見えてきました。四枚目の鏡にも紙がありました。

 あなたは紙の内容を読むことにしました。

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