第23話スズメの血

「ようこそニャゴ。」ネ、ネコ? 後ずさりした藍はフリーズしていた! 

 フリーズしながらもその光景を凝視せざるを得なかったのは、ホッホッホッホッ! と、横飛びならぬ斜め横飛びを繰り広げつつサッサと藍の眼前に立ちはだかったからだった。


「ようこそ徳永秀樹(とくなが ヒデキ)や。」


咥えたスズメをバリバリと骨や頭に嘴をも噛み砕き、その口からはスズメの鮮血が滴り落ちていた。


・・・・・。


 長い間経って、意識が戻った藍は線香の煙をまともに吸い込みゲホゲホ!


ゲホゲホ!


咳と涙が止まらずに完全に意識を取り戻した藍にもう一度気を失う機会が与えられているのを知り目眩が叩きのめそうとしていたが、藍は卒倒しなかった。

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