第6話切り込み隊長、逮捕!

「死んでもらいまっせ。」チーフ総長六車久美のキック炸裂!

ボロ屑のようになった池永奈緒美は二度と、動かなかった。

 冷たく重いガンメタの手錠が久美の橈骨に掛かっていた。

「アバヨ藍・・・。」

「待って久美!」

「クミィイーーッ!」

 藍の慟哭は、凄まじく最愛の人を亡くしたときのようで・・・。


  梅雨末期。


ボタボタボタゴウゴウゴウ!


と降る梅雨前線が消える前の嵐だった。


 庭の中低木が強風に煽られ今にも折れそうな細い幹が撓っていた。


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