墜死体とブルー
見咲影弥
序
**県**高校にて起こった生徒墜落死事件についての記録
9月19日午後2時30分頃、**高校北校舎の階段下にて男子生徒が血を流して倒れているのを発見し、その場で死亡が確認された。
死亡生徒は
死因は頭部打撲によるくも膜下出血および脳挫滅で、即死であった。4階踊り場付近に青色の水溜りを踏んだ足跡が残されており、死亡生徒の靴にも痕跡が残っていたため、死亡生徒は校舎4階の高さの非常階段から墜落したものと思われる。なお外付けの非常階段は常時開放されていた。
事件当日は当校の文化祭であり、中庭では模擬店が行われていた。しかし、北校舎は文化祭で使用されていなかった。また、階段は中庭からは死角となる裏側に設置されており、転落する様子を見た者はいなかった。
遺体の第一発見者は教員2名で、不審者が潜んでいないか巡回中に発見したという。死亡推定時刻は、教員が遺体を発見した30分から1時間ほど前。つまりは、午後1時30分から午後2時の間と考えられる。
一見死亡した生徒は誤って転落したかのように思われた。しかし、生徒は階段を踏み外して転落したわけではなく、階段のフェンスを通り越して墜落しているため、事故ではなく自殺であるという線も浮上した。そのため、生徒と関係があった人物と後日面談し、生徒の人物像を探ることにした。なかでも真相を究明する為に有力な証言となったものをここに記載する。以下の記録は証言者の許可を得て録音した音声を書き起こしたものである。
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