第1話

ジリリリ……!目覚ましの音で夢の世界から引っ張られた。

「ふぁ〜……!」

僕は欠伸をしながら身体を起こす。

「とりあえず、ログボを……」

僕はデスクに置いてあるスマホを手に取り、ロックを開く。そして、画面に表示されるアプリの中から、もはや生活の一部と化している配信アプリ……21アプリを開く。

「そろそろ大豆ちゃんの朝配信が始まる時間帯だなー」

大豆ちゃんとは、僕が最近推しに推している女性配信者さん。僕の唯一の癒し。朝は化粧配信、夜は歌配信をしている。年代は近いかもな。学生の頃はジャーニーズ追っかけとか47グループヲタクといった方々を鼻で笑ってしまったという事もあったんだけど、推しに沼るってこういう事なんだな……というのが僕の現況。

とりあえず、ファミチャの書き込みを確認する。ファミチャとはファミリーチャットの事で、配信者さんや配信者さんのファミリーに属している方々の連絡板である。今日は通常配信の予定と……。

朝配信までまだ時間があるから炊飯のスイッチを入れとこ。

僕は台所に向かった。米を炊飯ジャーに昼の弁当の分も含めて2合入れて、水を流し入れて研いだ。

ピッ! 炊飯器の早炊のスイッチを入れた。

「ヨシッ! そろそろ始まるかな?」

僕は大統領から部屋に戻った。スマホを見ると配信通知が来ていた。配信通知とは字のごとく、配信が始まったよーっていう通知。僕はアプリを開いて配信枠に入った。

「ハルハル君おはよーございます♪」

枠に入ると大豆ちゃんが挨拶して来た。僕は大豆ちゃん、おはようございます!とコメントを入れた。コメントを入れると仲の良いリスナーさんから挨拶のリプライが来た。僕もリプライを返した。

まだほぼほぼすっぴんだけど、贔屓目に見てもかわいい!目の保養だわ。今日も1日頑張ろう!ってなれる。





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推し事始めました 如月 八雲 @yam_ato-R5

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