第15話脱水昏倒

6mはある幅員に70坪以上もある宅盤には余裕を持って家屋が建設されていた。

南に耕作地があり、その北側にグループホームが一軒建っていた。

 総2階に6件ほど居室が有るアパート形式で、1階の中央に出入口が有る。

八束は、グループホームの手前の耕作地を眺めここで栽培されるだろう・・・。

 ヒラヒラと舞う様に飛び交う蝶々が、野菜や果物に想いの回りにホバリングしていた。牧歌的だった。


 ギラギラと梅雨空とは思えない日差しが孝の首を焼き切るかの様に容赦なく照り付けていた。もう孝の着たシャツとズボンは大量の汗をかいていたので、素肌にピタッとへばり付いていて、首筋に川の様に汗が流れていることも忘れ結構立ったままだったので喉が乾き、「アッ、ヤバイ!」ツーンと耳鳴りが起こり頭が重く為る。

 フラッとした身体を支える術を知らない八束は完全に脱水状態だった。

ドン! 誰か体当たりしてきた。両肩を抱かれ・・・。

 悪い冗談だと言おうとしたが、いかんせん初期の脱水状態が為るように眼前に砂嵐が吹き荒れ体当たりの相手が視認出来なかった。

「誰

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