詩って何でしょうね
雲下うさぎ
詩って何でしょうね?
詩って何でしょうか?
インターネットで『詩とは』と検索をかけてみました。
その結果以下のような文章が出てきました。
『言葉に旋律やリズムをつけて,声に出すもの。また,その言葉』
『文学の様式の一つ。自然や人事などから受ける感興・感動を、リズムをもつ言語形式で表現したもの』
らしいです。
正直よく分かりません……。
私は詩が好きです。
そして、自称詩人です。
別にどこかで詩を販売したことがあるとか、国語の先生とか、そういう事ではありません。
ただの会社勤めの一般人。
そして、詩が好きなだけ。詩を勝手に書いて楽しんでいるだけ。自称なだけで、詩に関しての資格を持っているわけでもなく、本当にただの自称。いわば素人です。
正直、こんな風に詩について語るなんておこがましいです。
でも、書きたくなったから、勝手に色々語ることにしました。
私は、詩が好きです。
よく分かっていないくせに好きです。
何が好きなのか。
色々ありますけれど、例えば、詩とは短い言葉の中で、我々読者に感動を与えてくれます。
その感動は幸せや面白さのようなポジティブな物であったり。
憎しみや悲しみといったネガティブな物であることもあると思います。
どちらにしても、小さな世界で心に大きな感動を与えてくれる。そんな所がすごく素敵だと思います。
詩でなくても、小説でも感動するじゃないか。
ポジティブもネガティブもあるじゃないか。
何なら、小説の方が分かりやすいじゃないか。
短い小説だってあるじゃないか。
そう思われる方も多い気がします。
それは小説の素晴らしい所です。
でも、小説とは違う感動の形を詩は持っていると思います。さらに、小説と同じ感動でも、異なる感動の与え方をしてくると、私は思うのです。
小説は、状況説明、人物投影、物語の流れ。時代背景。小物について。
細かい描写を全てを丁寧に書いてくれます。
そのため分かりやすいです。
読者を楽しませるために作成していると思います。
相手が何をしたら喜ぶかそれを考えて作る物。
多くの方が喜んでくれるようにと。分かりやすいようにと。
小説の長さによって描写の丁寧さは変わりますが、相手のために分かるように。想像しやすいように作る所は変わらないと思います。
いわば、相手の事を考えた、愛を込めた手作り弁当のような物です。
詩はそれとは違うのです。
詩は、どちらかと言うと、読者のために作っているとは言い難い気がします。
むしろ自分のために作っているような気がします。
作り上げた詩。誰かに見てもらいたい。
その気持ちはあります。共有して、いいねして欲しいと思うはずです。でも、すべてを、寸分の狂いもなく理解してもらおうとは思っていないと思います。
私が感じたこの喜びを、怒りを、幸せを、悲しみを、希望を、絶望を……。
私の見た、この素晴らしい景色を。感動を。
私の見たこの悲しい景色を。痛ましさを。
あらゆる感情と感動を織り込んで、自分のために文字を使って表現したアート作品。それが詩だと思います。
文字を使って、画材を使わない、絵画の様で。
文字を使って、楽器を使わない、音楽の様で。
曖昧で、しかし景色は見えるような、不思議な世界を表現したもの。刹那の感動を与えるもの。
目に見えそうで見えない。耳に聞こえそうで聞こえない。そこにあるのは、ただの文字だけ。
人間は言葉を尽くさないと伝わらない。
人間は言葉を尽くしても理解しあえない。
それが、言葉を尽くさず感動を文字のアートで表したとして。
その意図が、その心が、百パーセント届くわけないと思います。でも、何となく感情と感動は伝わります。そして、人間は想像することが出来ます。
その詩を読んで貴方の心は何を感じますか?
歓び? 悲しみ? 幸せ? 憎しみ?
心では何か感動を感じ、そして、その心について思いをはせるかもしれません。
作者の提示したその世界に取り込まれ、心を揺り動かされたのであれば。
その想いと感動を共有できたのであれば。
その詩は大成功なのだと思います。
詩が目に入った時。
それは密かに咲いた花のように、貴方に感動を与えるかもしれません。
でも、それはすぐに散って、消えていきます。
貴方の心の片隅に、感動は残るかもしれないけれど、それは記憶としては残らないかもしれません。
小説はきちんと記憶に残ると思います。
あのシーンであの人が、こういった。
こういう展開だった。
結末はこうだった。
そしてそれは思い出の一つとして脳内の記憶領域に残ります。
詩は記憶ではなく思いです。心に残ります。
思いは心に残るけれど、何処かぼんやりとして、鮮明に思い出すのは難しい。でも、感情や感動はきちんと覚えているものと思います。そして詩は、その感動を貴方の心に与えてくれるのだと思います。
漠然とした作品。
詩というのは、あいまいなアート作品なのだと、やっぱり私は思います。瞬間の感動を文字というツールを使って切り取り保存しているのです。
詩という名のアート作品をぜひ鑑賞してみて欲しいです。
肩の力を抜いてください。詩は娯楽なのですから。そして、ふと思い出した時、もう一度読んでみて、何度でも刹那の感動を味わってみて欲しいです。
読んだ時はよく分からなくても、時が経ち背景も違う状況でもう一度読むと違った感動を得られるかもしれません。
ここまで読んでくださりありがとうござます。
次回は辞書で出ていた文言。
『文学の様式の一つ。自然や人事などから受ける感興・感動を、リズムをもつ言語形式で表現したもの』
について、私の意見を、好き勝手に書いていきたいと思います。
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