第18話 獣人達とのお別れ
それからゲームにログインし、困ったことや問題が発生していなかったか聞いたり、食糧等の減り具合を確認したり、皆の健康状態を軽くチェックしてみたり、家族(テイムモンスター)のステータスを確認したりしながら道を進む。
「なんか、家族で名前が点滅してた子が居たんだけど?」
「あ、それは進化可能の合図ですね。どうします?進化させますか?」
「進化って?」
「あー、今より強い個体になるというか強い別種になるって感じです。見た目は割りと変わりますが、性格とか中身的にはそんなに変化は無いです」
「えぇと……うん、これで良し」
「ちょっと失礼しますね?……ふむふむ、リンセちゃんが選ぶのではなく、テイムモンスターの方で進化先を選んで任意で進化する方式ですか。リンセちゃんらしいですね」
「それに、まだここら辺じゃ狩りに支障は出てないし、狩りがキツくなってきたら進化するんじゃないかな?」
「まあ、そうですね(後でフィリアちゃんと一緒に魔物言語習得しよう)」
その後も順調に進み、その日はそれで終わって翌日。ログインしたら一部の獣人の部落に近付いてきたと言うので、ここからはある程度開かれた道から直接部落に向けて進むようにして、ある程度馬車が通れる所や通れるようにしながら進んで獣人達が住んでいた部落に送り届けていく。
「しかし、毎回見てはいましたが……本当に良いのですか?」
「問題ない。調味料は貴重だし、大事。それに、狩り道具とか装備はあげるつもりで奢ったし」
「前に皆で言いましたが、何か問題が起きたら知らせ欲しい。必ず駆けつけます」
「好きでしてるだけだから。困ってる人を助けてくれるだけで良い」
「それは聞いてますし、皆了解してます。しかし、先に部落に着いた者達も言っていたでしょう?それくらいの恩があるのです。まぁ、近場でなければ確かに難しいかもしれませんが、それを覆すのが盟友の証です。これのお陰で何処へでも駆けつけれますし、戻るのも直ぐです。ただし、効果は1回だけですが1回だけだろうが君達の助けになるなら本望です」
「むぅ……まぁ、そう言うなら仕方ないけども、無理は禁物、命大事」
「ハハハ、分かっていますよ」
「それにしても、枚数多い」
「それはそうでしょうとも。救助された獣人族の部落全てまとめて預かっていたのです。後、エルフの国からは次にお越しになる時は是非とも首都の方にお越しくださいとのことです」
「むぅ……分かった」
「因みに、友好な部落や国であれば、その証を見せると冒険者の証より信用はされやすいので活用してください。ただし友好な国だけなので人間至上主義の国では何の力もありません」
「そっちに行く気はないけど情報ありがとう」
「いえいえ、良い旅を」
さて、ここからは……イベント在るし、一旦近くの街に行って馬を売ろう。馬車は道とかに合わせて使い分け出来るけど、こんなに馬いらない。いや、可愛いし全部飼いたいけど旅をするなら無理。テイム出来ないし、大人しい子なら大事に扱って貰えるかな?いや、山羊族の部落に馬車1台と馬4頭あげたけども、ベクスさんに懐いていたからだし、これまでベクスさんが世話したり扱っていたからね。事前に話し合っていたから受け渡し自体はスムーズにいったしね。
「リンセちゃん、リンセちゃん。馬車と馬、余ってるなら私の知り合いに売る?」
「詳しく」
「いや、私が居たギルドだけどね?フレチャで軽く聞いたら欲しいってさ」
「荷車タイプと箱馬車タイプもある」
「何でそんなに持ってるの?」
「賊のアジトにあったやつ。馬の数と合わないし、どこで売れるか分からないからずっと持ってた」
「あー……首都とか大きい街じゃないと厳しいかな?」
「じゃあ、大きい街目指す」
「ここからだと……街道に戻って山の方が近いかな?山の麓にある温泉街ホスピンか森の方に戻って森林都市フォートのどっちかだね」
「よし、森の方」
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