第264話 色んなトランスブーストをためすにょふ
俺の切り札である【トランスブースト】だが、未だに謎な部分とそれをフル活用できている訳ではない。
普通に使えばどう見ても悪役見たいな暗黒騎士みたいな姿になって戦闘力が結構上昇する感じになる。
デメリットは使い慣れてないと高揚感と万能感などで暴走状態になる所だな。前に来れになって迷惑かけたのを覚えている。
今は慣れてきたし何度も使っているのでそんな事はないが、正直な所普通に使う事はあまりない。本格的な使い方は次の切り札の二つだからな。
俺のソウルギア達と合体する事で、ロボットの様な姿になる【タイプ・シリーズ】
名付けたのは片桐である。
サイレーンと合体する事で使える【タイプ・サイレーン】
テルクシノエーと合体する事で使える【タイプ・テルクシノエー】
この二つが今の所俺の切り札だ。
どちらも普段の戦闘力を遥かに凌駕し、機動力も増えて更にはサイレーンやテルクシノエーの特殊効果を更に強化出来る様になっている。
タイプ・サイレーンは彼女の歌の力を大きく強化したような感じで、サイレーンヴォイドや即死効果を持つ歌を超広範囲に威力を大きく高めて歌い発動させる事が出来る。
この時点で凄まじく強いが、欠点としては近接戦闘には向いていないという所だろうか。一応できない事はないし、俺の意識をメインにして戦えばそれなりに戦えるが、それよりも歌で攻撃したり支援したりするほうが強かったりする。
一極集中させたサイレーンヴォイドに至っては、化け物になったイジェクションを撃ち貫く程だ。その破壊力ははかりしれない。
で、この前のタイプ・テルクシノエーは魅了特化、相手がどれだけ上位でも時間を掛ければ魅了かその上の傀儡、自我崩壊にまで持って行けるという脅威。
そして俺とテルクシノエーすら知らなかったが、周囲をくるくる動いてる星みたいなのがロボットについてるビットみたいな奴で、レーザー攻撃で敵を攻撃してくれるというおまけもついていた。
その場に存在するだけで周囲の敵全体を魅了などの状態異常をふりまけるという脅威。テルクシノエー自身もその魅了の塊だが、タイプ・テルクシノエーは【自身を認識】させる事で性別種別、あらゆるを問わず魅了し続けるという恐ろしさだった。
勿論無効化されるスキル等を持っていれば効力は落ちるのだが・・・なんと恐ろしい事に、こっちの方が実力や何かで上回っていたら無効化を貫通するらしい。もはや心象汚染のレベルだよな。
これがなければあのヘルカイト戦で全滅した事を考えれば、あの変身とテルクシノエーがMVPと言えるだろう。そしてそんな俺を【見た目ロボだからいけるだろ】という不確かな認識だけでゲームの様に操作した片桐の恐ろしさよ・・・
で、此方も弱点は白兵戦は得意じゃないって所なんだよなぁ。俺自身が完全な近距離特化なので、今一タイプシリーズを完全に使いきれてない欠点が残っている。
これはこれからの鍛錬で慣れていくしかないが、次の問題はこっちだ。
タイプ・ミューズとタイプ・ハトメヒトにはまだ変身できてないと言う事
こればかりはどうして出来る様になるのかがさっぱり分からないので目下研究中だったりする。仲の良さとかならばショコラとクレアとも問題ないと思うし、謎カオスキャラだがハトメヒトとも打ち解けてはいるんだが、それでもやはり合体は出来なかった。
サイレーンの時はあの場でやるしかないと考えていたのと、あの時ならばできると思ったからやれたのと、テルクシノエーの方は練習してたら行き成りできたからな。どういう理屈で合体出来てるのかがまだわからん。
とはいえ、これからの事を考えれば多分近距離戦闘系が出来ると思われるミューズとの合体は目指しておきたいんだよな。
ハトメヒトはどうだろう・・・いや、うんなんか俺もカオスに導かれそうだからハトメヒトはまだいいかな。うん。
そういう訳で今日も練習を頑張ろうかね。大変な事は早めに終わらせるのが一番だ。
※
「んー、やっぱ無理かぁ」
「まーちゃんへの愛情ならみんなにも負けてないんだけどなぁ」
鍛錬場で俺とクレア、ショコラ、そして一応ハトメヒトが居てトランスブーストの合体の練習を開始してからそろそろ2時間弱は過ぎただろうか。
やはりというかなんと言うか、この間1回も発動に成功はしていない。色々なシチュエーションから合体できるか試してみたが、結果は御覧の通りだ。何が悪いのかが全然わからんのよなぁ。
こればかりは流川に聞いてもわからんし、ネットで調べようにもそもそもトランスブーストの情報がないときているので、調べようがない。
一応こういうスキルがある~みたいなことは片桐のお陰で見つかりこそはしたが、その情報は普通の変身の事や、実際に俺が黒騎士になった時の情報がネットに流れているだけだったので、肝心の合体については全く役に立っていない。
「そもそもが本来の役割として発動していないのだ。どのような理屈かはこれからおいおい探していくしかあるまい。わたあめを作る時にザラメを入れて直ぐに完成するという訳ではないからな。煮つけを作る時もちゃんとになくてはならない以上、しょうがは大事だという事である」
「うん、途中の8割位いらない情報だったが、一応ありがとな」
「確かに、本当は鎧騎士になるスキルだったもんねぇ。何がどう間違えて科学融合したら自分のソウルギアと合体してロボットになるのかって話だし」
「そこだけ聞いてるとうちのごしゅが訳わからない存在になってるけどね」
クレアやショコラの言う通りどう考えても本来の使い方ではない気がするからなぁ。いや、それも分からない。あの夢の中で出てきた男ならもっと詳しい話を聞けたかもしれないが、多分もう二度と会う事はないだろうからな。
俺が自分で、皆と協力してこのスキルを解明していかないとな。
「よし、もう少し試してみるか」
「だねー。あ、次はまーちゃんと物理的に接触してから変身を試すっていいんじゃない?」
「良い事言うね半身。なら僅かな余分も邪魔だし、ここはお互いに全裸になって」
「ほらそこ、真面目にやらんかい!!」
「「マジメでーす♪」」
この二人普段は今みたいに不真面目なのがな・・・それもサイレーンみたいなギャグみたいな下ネタ系じゃなく、狙ってエロハプニングを起こそうとしてくるから自制心を保つのが大変だったりする。
このまま流されてもいい気がしないでもないが、今はそれよりもやらなくちゃならんこともあるからなぁ・・・俺、意外と自制心高かったんだな・・・
―264話了
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明日は引っ越しの日なので
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