第218話 だい26386582532回だんじょんA
―友樹パーティ
今日は2度目のダンジョンアタックミッションが日、御堂達もメンバーを揃えて各自ダンジョンに向かっていった。
今回向かうダンジョンは地域によって難易度は変化はしないが、その地区特有のダンジョンが展開されるらしい。
流川達はサリエルや佐伯の事もあり近場のダンジョンを目指し、山崎達も同じく違う場所を目指している。そして御堂達はディーヴァから「ここにしましょう」と言われたダンジョンに到着していた。
「現役プレイヤーキラーに場所指定されると、罠とかセットされてそうで怖いよな・・・」
「しませんよー!? 僕も一緒に向かうのにそんなことしたら本末転倒じゃないですか!」
ジト目でディーヴァを見る片桐に、両手を振りあげて子供の様に否定する。
「それじゃ最終確認だ。ボスはいけそうなら倒す。安全策で行く、他のプレイヤーと鉢合わせた時は、出来る限り戦闘にならないようにする。獲得品は折半」
「大丈夫でーす」
「OK」
「それにしてもやっぱり周りにプレイヤー多いですねぇ」
ディーヴァがそう言いながら周りを見回すと、周囲には今回のダンジョンミッションに参加するだろう6人組プレイヤーの姿がちらほらと見える。
此方に気付いたプレイヤー達からは御堂に対する視線が厳しい物になっていた。周りに美人や美少女しかいないのだからそうもなるだろうが。とはいえ御堂はその辺りに視線に気づかずダンジョン内の事を事細かに説明している。
「そろそろ開始か、お前等全員、自分の命を一番に考えろ。サイレーンは出来る限りショコラとクレアからトラップの対処方法を学んでみてくれ」
「了解だよマスター。あ、始まったみたいだね」
ミッションが開始されプレイヤー達が我先にへとダンジョンフィールドに侵入していく。何せボスは1パーティしか倒す事が出来ない。つまり周りのプレイヤーは全員ライバルなのだ、蹴落とす事はしなくとも急いで一刻も早くボスの部屋に到着しなくては報酬が貰えない。
今回の報酬はこうなっている。
今回は一応、撤退せずに誰かがボスを倒すまで残っていれば最低限ポイントは貰えるようになったみたいだ。最悪は立て籠る作戦が通用する、かと思いきや。
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■メインミッション 【ダンジョアタック】
■基本報酬:クリア時 プレイヤー全員に:1000P
■特別報酬:ボス討伐時、討伐参加プレイヤーにランダムで報酬
■1:Sレア以上確定10連チケット
■2:SS以上確定LR30%ガチャチケット1枚
■3:5000ポイント
■4:SSランク相当武具5個
■5:蘇生薬(低確率)
■6:上記全部(超低確率)
■追加ルール
同じ階層内に【24時間】以上待機している場合、特殊エネミーとして
【Lv9:絶対なる殺戮者】が解放されます。その階層内にいる間、そのエネミーは
確定してプレイヤー達を察知ち、殺害しに行きますので早めに移動を推奨します
低階層:1~5階層までのトラップから【即死系】トラップを排除しました
中階層:2~9階層からは【即死系】解放、更ににトラップ【スライム】を追加しました。
プレイヤーとエンカウントして撃破した場合、1万ポイントが付与されます。
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「黙ってたら殺しに来るのと、プレイヤー同士殺し合わせようって気がばりばりだな」
「ポイントほしい奴とかは本気で狙ってきそうだよな、出来れば戦いたくないが」
「その場合ばボクが対応しますよ~♪ まぁ、残念ですが見習いなので殺しは禁止されてるので、戦闘不能程度しか出来ないんですけどね」
今回から追加されたルールに少しだけ胸をなでおろす所だったが、やはりというかなんというか、ディザスターとして対人戦を推奨する様なルールが追加されている。
プレイヤーを撃破・・・つまり殺せば最低でも1万ポイントが貰えるとなれば、とち狂う者達も増えるだろう。1ポイント1万円なのだから、単純一人殺せば1億円になるのだ。狙ってくる者達も多くなる。
「にしてもスライムかぁ・・・友樹、これ絶対やばいからクレア達に気を付けさせろよ?」
「わかった。にしてもスライムって言われると某有名所しか思いつかんが」
「これは絶対凶悪な方のスライムだよ。浴びたら最後一瞬で溶けるぞ?」
「服だけ溶かすスライムとかはいないかな??」
「服所か骨まで溶けるぞ?」
「むー、マスターに服が溶けちゃったいやん♪ が出来ないね」
サイレーンがいつも通りに下ネタを言って体をくねらせている。それを見て呆れているテルクシノエーが、気を取り直し。
「いきましょうご主人様」
「あぁ、ダンジョンアタック今回は撤退せずにクリアしてみたいもんだな」
彼女の指示の元、御堂達もダンジョン内に侵入していった。
周りの全てのプレイヤー達がダンジョンに侵入し、周りには人払いの魔法結界が張られている。
そこにどこからともなく一人の人間の様な何かが歩いてきた。全員が侵入したダンジョンフィールドを薄目で見つめ、嘆息する。
そして疲れたかの様な声色でぽつりと呟いた。
「それが御希望であるのでしたら、我々はそのように」
2度目のダンジョンアタックが開始される。
ディザスター達が崇める存在が、それを見て少しでも楽しめるようにと。
―218話了
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寒暖差があさねこをおそう・・・_(:3」∠)_
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