第31話 シルクロード・奪還前編
俺は
〔ココであきらめるのか? 汝の願いを忘れたのか
(お前はだれだ? 何で俺の名前知って―)
謎の声に聴こうとするが俺の質問を無視してもう一度聞く。
〔そんな事はどうでもいい、それより汝はあの男の罪を赦すのか? 汝の仲間が死んでもいいのか? 汝の母の仇を取らなくても良いのか?〕
謎の声に言われたことを思い出して怒りが込み上がって心の中で叫ぶ。
(クズ教官のやっている事について許さない上にこれ以上妹や
〔よく言った!〕
謎の声が喜ぶと食い千切られた右腕から赤黒い炎が噴き出すと頭がカチ割れそうな痛みが襲って片腕で頭を押さえていても激痛は収まらずに謎の声が叫び出す。
〔我は汝、汝は我! さあ脳に焼き付いた言葉を読み上げ大事なものを奪うものを恨みながら我が名を叫べ!〕
脳に過ぎった言葉を覚えると赤黒い炎が人の腕の形になり詠唱する。
「魔人化発動! 我が肉体に顕現せよ
詠唱し終えると腕の形になった赤黒い炎が自分の体に纏いだし胃壁を殴るとさっきまでかすり傷が付かなそうな胃壁だったが一撃で破壊して外に出ると
この力を使えば俺の願いが叶えると思うと小型魔物達が現れて道を塞ごうとするが手を軽く振っただけで地理になりもっとこの力を振るいたくなって進み続ける。
魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す、魔物は殺す!
「殺す」
「――!」
「殺す」
「――き!」
「を殺――」
「
「ハッ!」
誰かに呼ばれて気付くとシルクロードと違って一見兵士が居そうな町並みだが月と
「どけ! 私の目の前にいる魔物を殺せないじゃないか!」
「落ち着いてください! あいつは人を殺しません!」
「じゃあ、何故さっき殺すと言ったのだ!」
「きっと何かの間違いですよ!」
話し合っているよりもロバートとアーサーが小太り気味な貴族に説明しているように見えるがさっき魔物がいるって言っていたが周りを見る限り魔物の姿が見えず月に聞く。
「あのおっさんは自分の目の前に魔物がいるって言うけどどこにいるんだ?」
「多分兄さんの事だよ」
「ハァ?」
「右腕を見てよ」
「全兵士よ、今すぐ私の前にいる
「ハァ!?」
あまりの訳分からなさに思わず叫んでしまったが今はそんな場合じゃ何と思い急いで質問する。
「チョット何言っている分かりませんが何故俺が魔物と言っているのでしょか!」
「何故ってお前はさっきまで私たちに向かって殺すなど連呼している上に他の兵士の証言だと人の姿をした魔物がお前だったんだぞ!」
「何!?」
俺が知らない事に月達の方を見ると重々しく頷いた。
「お前はどうやって魔物になった? 魔物になる方法にでもあるのか!」
「そんなの心当たりがありません!」
「じゃあ何故、何度も殺すを連呼したのだ!」
「そんなの言った覚えがありません!」
「噓を吐くな!」
「噓は吐いていません!」
何度も本当の事を言うがコッチに言い分を聞かずに一人の兵士のしびれが切れたのか小太り気味な貴族は自分の隣にいる兵士に俺に指を指してロバートとアーサーが急いで止めようとするがもう遅くすでに大砲を放つ準備が整えると腕を振り下ろして叫ぶ。
「一斉に放てー!」
叫んだと同時に大砲が撃ってきて俺は急いで二人の前に出て無意識に詠唱する。
「魔人化発動! 我が肉体に顕現せよ
詠唱し終えると右手の甲にある龍の形をした紋章が赤く光り出すと右腕から炎が噴き出して身を纏うと右腕が巨腕になり頭に赤黒い一本の角が出来てさらに腰から
「兄さんそれって―」
「アア、多分この力は俺達がまだ幼かった時に謎の男に注射器みたいな物に首に目掛けて注入していたからこの力を手に入れたけどその声は親父の声とそっくりだったんだ」
「「エェ!?」」
驚きの事実を言うと月と
「俺は今から下級都市のルルナル地区に向かって地下の鍵を使う」
「あそこに戻るのはまさか―」
「アア、親父があの日何かを言いたくてこのカギを託した訳を突き止める」
「私もあの時どうしてお父さんがカギを託したのは分からないけどお母さんが何か巻き込みたくないと思っていたんだよ」
「確かにそうかもしれないけどここは僕に任せて」
「大丈夫か?」
「何とかしてみせるよ」
そう言うと
「待ってください! このままでは戦力が大幅に下がってしまいます!」
「何を言っているんだ貴様!」
しかし小太り気味な貴族にとって何か都合が悪いような素振りが見えるが
「僕達は
「何!?」
小太り気味な貴族はかなり驚いているのも
「バレンタ様このような賊の言葉を聞いてはいけません! もし暴走したら如何するのですか!」
「確かに制御ができる保証などが無いがもし未知の魔物が出現したら……」
小太り気味な貴族は兵長の助言もあってかなり迷っていて如何すれば良いのか分からずにしていると
「貴方もこの国に住む民を守りたいですね?」
「それはそうだが―」
「もし暴走したら僕が処罰を受けます! だからどうか
「
「ナッ!?」
バレンタ貴族の隣にいる兵長は理解できずに固まっているが案と過去の場を乗り越えられたと思うと元の姿に戻り出したと同時にバレンタ貴族の隣にいる兵長はバレンタ貴族を突き飛ばして大砲を俺に向けて言い放つ。
「貴様らみたいな下級のごみの分際で刃向かいおってしを持って償わせるまでだ!」
「不味い!」
どこかで見た事があるなと思っていたらリブロムの作者が生きていた時代の騎士だと知って急いでもう一度さっきの姿になろうとした時に何処からか
「そこの新入りは中々良い根性しているな!」
空を見上げると鉄で出来ている槍を投げようとした魔法使いがいた。
その魔法使いは獅子の悪魔を沸騰させる鎧を着ているが声色が少し高いためきっと鎧を着ているの男なのかと思っているが鎧を着た魔法使いは詠唱する。
「
詠唱し終えると赫雷が槍に纏いだすと鎧を着ている魔法使いは兵長の腕に目掛けて投擲し見事に両腕を貫いて地面に伏せると兵長は何が起きているのか分かっていないが絹を裂くような物凄い大声で叫び出している。
「ギャー!?」
「ウルセェな、いい大人が何大声で泣き叫んでいるんだよ」
兵長が大声で泣き叫んでいる間に一人の兵士が兵長の腕を貫いている槍をゆっくり外してどこかに運んでいるがまだ委託で泣き叫んでいる。
鎧を着ている魔法使いは小さな声で詠唱すると鎧が勝手に動き出すが兜の部分しか動かず肩の部分とどうかすると素顔が判明する。
その素顔は金髪の短いポニーテールだがアーサーの真逆のような雰囲気が溢れているが目の色は碧眼では無くルビーのような赫眼であり他の人が物珍しそうに見ているとアーサーが鎧を着ている魔法使いに近づいて質問する。
「もしかしてモードレッド?」
「もしかしてお前アーサーか? 久しいな!」
モードレッドと呼ばれた魔法使いは懐かしそうにアーサーの肩を叩いて薙ぎが起きているか分からずにいるとロバートが前に出てアーサーに聞く。
「アーサーもしかして知り合いか?」
「紹介が遅れたな、俺の名はモードレッド
モードレッドが魔術師の事を言うと
「魔術師なんですね」
「まぁ、
モードレッドが突如治療をしている兵士を呼び止め兵士が首を傾げながら言う。
「如何したのですか? 今はカルラ兵長の両腕が
「確かにそれは大変そうだが何で魔術語が聞こえたんだ?」
「何でってそれは偶然ですよ」
「偶然だったらいいけどよ」
何故かモードレッドは今治療している兵士を疑っているように見えるがカルラと呼ばれた兵長急いで治療しろと言って息切れしている限り本当に不味いなと思い俺も手伝おうとするとモードレッドが驚愕な事を言う。
「テメェ魔物だろ?」
「ハァ?」
「「何!?」」
モードレッドの言い分に信じられず驚いてしまうがモードレッドはそのまま言い続ける。
「確かに信じられないかも知れないけどよ魔物と
「本当か?」
ロバートが半信半疑だが聞いてみるとモードレッドは指を鼻に当てて言う。
「それは人の血を匂うと鼻に血管が浮き出るぜ」
「「何!?」」
俺達は鼻に手を当てるが血管が浮き出ずにどうなっているかモードレッドに聞く。
「モードレッドお前が言っている事になっていないが如何なっているんだ?」
「うそだが一人騙されたバカがいるぜ」
モードレッドが指を指している方を見るとそれはカルラ兵長を治療していた兵士で自棄になったか兵士の体がパン生地をこねるように形が変形して少しずつ元の形に戻ると一見普通の一般人と似ているが顔は口以外なくまるで虚無を見ているようになっているが突如人の形をした魔物が喋り出す。
「マサカ俺ノ同化ヲ見破ルトハ」
「もしかしたらと思っていたが
「実ニイイ利キ目ヲシテイルナ」
「お前は何し来たんだ?」
「ソレハザンバ様ノ命令ト―」
「ウグァー!」
「当タッタラ危険ダガ俺ノ勝チダ」
しかし相手の方が早かったか
「明後日カラ俺達王都ニ侵略スル」
「何!?」
「ソレマデ準備スルガ良イ、サラバダ」
そう言うと影に沈んで逃げて行ったが俺達に近づくのはアグニスさんとマーリンさんだった。
「急に数年ぶりに襲撃してきたと聞いていたがまさかアイツが生きていた何てな」
「確かにそれは気になるけど今は急いで対策しないとね」
「だな」
そう言うとアグニスさんは今いる兵士にシルクロード地区から出る魔物を一匹も通すなと命令をし終えた後には俺達は治療を施した後にアグニスさんに呼ばれて行ってみる。
「失礼します」
「早速で悪いがお前には扉を塞ぐのとザンバを倒してほしい」
「それって俺にしかできない事ですか?」
「アア、奴はおそらく人間の兵器だけじゃなく通常の魔法も聞かないがもしかしたらお前の攻撃が聞くとしたら是非とも頼みたい」
確かにもしザンバが俺と同じ魔人だったら俺の攻撃しか聞かないだろうと思い承諾して今ある仮眠所に入ると月がいて隣に座る。
少し経つと月から聞かれる。
「兄さんアグニスさんと何放してきたの?」
「それは―」
俺が行う事を言うと月は突如抱きしめてきて涙を流しながら言う。
「絶対生きてルルナル地区に行こう」
「アア」
俺は必ず生き残ると誓い今日は月と一緒に寝たが朝になり起きると月はかなり恥ずかしそうに焦りながら出て行った。
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