書籍化をあきらめた話

星乃森(旧:百合ノ森)

第1話:ランキング上位の作品に興味が湧かない件

 書籍化を諦めた話、最初はランキング上位勢の作品をあまり読まないことから始まる。

 これを聞いた方々からは「こいつ、斜に構えている」と思われるだろう。そしてそれは否定できない。ただ、得てしてランキング上位に入ってくる作品にはあまり興味が持てないのも事実なのだ。


 誤解なきように言っておくと、大人気の作品が嫌いとか、皆が観てるものは敢えて観ない・読まない主義を貫いているとか、そういうことではない。例えば最近は爆発的人気を誇る『ぼっち・ざ・ろっく!』や『かぐや様は告らせたい』を視聴したし、昔から根強い人気がある『テニスの王子様』シリーズも追いかけている。一時期は『ラブライブ!』にドハマりして受験勉強が疎かになったこともある。

(なお『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』は興味ないので観ていない)


 ただ、これがラノベとなると話が違うのだ。

 今これを書いているタイミングでは、「小説家になろう」では総合ランキングの大半を悪役令嬢ものが占めている。カクヨムにおいてはVTuberの配信ものやダンジョンものが人気を博している。

 投稿サイト毎に人気作の傾向は異なるが、どのサービスでもこれらの作品を読み、分析することがキーであることは書籍化を目指す上で欠かせない。


 ここで問題なのは、私がそういった作品群を読む気になれないことだ。

 それこそ今流行りのVTuberものは、他の投稿サイトで開催されたテーマ別コンペの一ジャンルになるほど注目されている。しかし生憎だが、私はVTuberの何が良いのかよく分からない。観るならYouTuberでよくないか?と思ってしまう。多少は知っているし観たこともあるが、なぜ皆が熱狂しているのかはいまいち理解できなかった。

 唯一例外として推しの漫画家さんが描いた配信ものの漫画は読んでいるものの、私の興味はそこで止まっている(※皆様がそれを好きであることを否定するものではありません)。

 悪役令嬢や現実世界ダンジョン、ざまぁなども然り。


 加えて私は百合作品が好きで、TSや男の娘を除く正真正銘の百合作品を嗜んでいる。というか基本的に百合じゃないものは読まない・観ない主義なので、それも本件に大いに関係していると思う(最初に触れたようにまったく読まないわけではない)。

 ランキングに上がってくる作品は男女ものがほとんどのため、その時点で読む気が失せる。ランキング上位とか星の評価が多いものは、「タイトル・キャッチコピー・あらすじ(紹介文)・一話の展開の仕方・キャラの魅せ方」などなど、そういったものが上手くなされていることだろう。

 しかしその秀逸なキャッチコピーや推薦文を見たとて、「百合じゃないからいいや」と考えて速攻他の作品を探しにかかる。

 というか仮に評価が高く、熱心なファンがついている百合作品であっても、文体が合わなければ序盤で脱落してしまう。


 無論、人気ジャンルでなくても書籍化する作品は一定数あるが、それは誰しもができることではない。ジャンルが流行りのものか否かというだけで、評価されるに足る要素がきちんとあるのだろう。

 勉強のために、と、割り切れない私の弱さや偏屈さが書籍化を妨げていることは間違いない。

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