用語、妖怪解説

小豆洗い

他の名称:小豆とぎ、小豆アゲ、小豆ごしゃごしゃ、小豆そぎ、小豆こし、小豆さらさら、小豆ヤロ、砂洗いなど


小豆洗いの伝承の殆どは木を切り倒す音や赤ん坊の泣き声の様な音を出す、小豆を磨ぐ音を立てる等の音のみの妖怪とされている。


他にも人をさらう、「小豆洗おか、人取って喰おか」と歌いながら小豆を洗い、その音に気を取られていると川べりに誘われてしまい、落とされてしまうという危害を加える話もある。


逆の伝承で、小豆洗いは背が低く、目の大きな法師姿で笑いながら小豆を洗っており、娘を持つ女性が小豆を持って谷川へ行き、小豆洗いを見つけると娘は早く縁づくとも言われている。


小豆は古事記によると、スサノオノミコトが空腹を抱えて困っていた際に、大気都比売神オオゲツヒメノカミという女神に会い、オオゲツヒメが鼻や尻から差し出した食べ物を、汚いものと勘違いしたスサノオノミコトは、ヒメを斬り殺してしまう。そのヒメの亡骸から芽生えたのが稲、あわ、小豆、麦、大豆、の五穀であり、穀物は死と再生の象徴ともされている。


つまり、小豆洗いも本来は小豆を洗う神の使いだったが、信仰が薄れてしまい妖怪へと成ったと云う説がある。


また、小豆洗いの正体はイタチ、ムジナ、ガマガエルなどの動物の鳴らす音や鳴き声が小豆を洗う音に聞こえるなど、これを小豆洗いの正体とする話がある。

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