俺はAV女優、鏡シュラが好きだ

木船田ヒロマル

俺はAV女優、鏡シュラが好きだ 〜出会い〜

 まず断っておくが、タイトルを読んで少しでも嫌悪を覚えたなら、今この場でブラウザを閉じてくれ。


 なぜならこの物語は最初から最後まで徹頭徹尾、タイトル通りの話だからだ。ノットフォーミーをわざわざ摂取して不快な思いをしたり文句が出たりするのはお互いに時間の無駄だ。


 警告はしたからな。

 ここから先を読むのは自己責任だ。


***


 俺はAV女優、鏡シュラが好きだ。

 最初の出会いは、エロい動画サイトの4分足らずの切り抜き動画だったと記憶してる。


 彼女を見た瞬間、俺の全身の細胞がカッと目を覚ました。これは比喩ではない。

 彼女はいわゆるロリ系女優だ。

 それまで俺は、こっちをリードしてくれるお姉さん好きだと思っていたが、どうやらそれは思春期ならではの歳上への慕情に目眩しされた、俺の勘違いだったと思い知った。


 あどけなさが残るというより、あどけなさに髪の毛が生えたような顔立ち、嫋やかで華奢な体つき、控え目な胸、低い身長、小悪魔を演じた時の悪戯っぽい笑みと、被虐者を演じた時の憐れみを誘う表情──全てが速報ジャストインだった。


 鏡シュラという名前を知って、俺は初めて単独女優のDVDを買った。

 これは今も人生最高の買い物だと思っているし、これからもこれを超える買い物はできないだろうという確信がある。


 俺は抜いた。

 雨の日も風の日も。

 酷暑にセミが合唱をがなる午後も。

 深雪が音を飲み込む沈黙の夜も。

 バイトで怒られた後も、緊張で眠れない時も。

 鏡シュラだけはいつも俺に速やかなゲージチャージとバーストフィニッシュを約束してくれた。

 気づけばDVDは6本を数え、俺は人生の殆どの日を、鏡シュラと共に生きるようになっていた。

 そしてそんな日々が続くにつれて、いつからか俺は俺の中の、ある欲望から目を逸せなくなっていた。


──鏡シュラを、抱きたい

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